「AI」が救世主? 人手不足に悩む飲食業界が導入 調理や接客に導入で…
日テレNEWS
人材不足などに悩む飲食業界で、AIの活用が注目されています。実は、国内の外食業でAIを活用するなど、IT投資額は年々増加しているといいます。その最前線を取材しました。 ◇ 餃子が売りの「大阪王将」。その味が家庭でも食べられる羽根つきの冷凍餃子はコロナ禍で需要が高まりましたが、餃子工場は課題に直面していました。 イートアンドフーズ生産本部 枡澤輝本部長 「作業する人も足りなければ、設備も足りない」 この工場では拡大する需要に対し、生産が追いつかなかったというのです。その悩みを解消すべく、今年、新たな工場が本格稼働し始めました。 イートアンドフーズ生産本部 枡澤輝本部長 「AIを駆使した新しいラインになっています」 AI=人工知能の活用です。この新しい工場では、10台以上のAIカメラが設置されています。 イートアンドフーズ生産本部 枡澤輝本部長 「AIのカメラで判別し、異常と判断をした物をラインから取り除きます」 本来1パックあたり餃子が12個入っていないといけない商品ですが、試しにあえて1個減らして、AIカメラでチェックしてみました。すると、AIカメラが1個足りないパックを検知し、はじき出しました。 AIを導入したことで、生産ラインの人員はこれまでよりも約3割減らすことに成功。また、生産個数は、これまでだと1日4万パックでしたが、新しい工場では2倍の製造をできるようになったというのです。 イートアンドフーズ生産本部 枡澤輝本部長 「効率が上がっていると考えています」 深刻な人手不足に悩む飲食業界ですが、富士キメラ総研の調査によると、国内の外食業でAIを活用するなどIT投資額は年々増加。今年度は1065億円が予測されているといいます。 ◇ ファストフード店では、AIだからこそできるというお客さんにとってうれしいサービスの実証実験が行われています。セルフレジについたAIカメラを使ったサービスで、事前に顔認証などを登録をすれば、AIカメラに顔をかざすだけで、お会計ができるというものです。さらに… ウェンディーズ・ジャパン 紫関修代表取締役社長 「(今後はAIが)この食材がだめというのを抜いてご提案できる。お客様の利便性はもっと上がるのでは」 今後は、アレルギーなどで避けたい具材や自分好みの味などをAIが記憶したり、メニューの提案をしたりできるよう開発中だということです。 利用客 「(AIのメニュー提案で)迷っているときに買うのが楽になるだろう」 「注文も簡単かな」 AIが悩める飲食業界の救世主となるのでしょうか。