2024年、湾岸エリアのマンションはバブル崩壊するか?! 売却・購入のタイミングはいつ?
湾岸エリアのマンション価格はバブルさながらの高騰で、売却や購入のタイミングに悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、湾岸エリアのマンションについて、バブルなのか、今後の価格はどうなるのか、売却や購入のタイミングなど、湾岸エリアのマンション市場で長らく取引をしている、私なりの考察をお届けできればと思います。(ふじふじ太:不動産コンサルティングマスター) 湾岸エリアのマンションの売り時はいつ? 目次湾岸エリアのマンションは2024年に売却したほうがいいか?湾岸マンションがバブルでないと考える理由湾岸エリアのマンション取引が過熱している真の理由とは2024年、湾岸エリアのマンション価格は上がる?下がる?湾岸エリアのマンションを売却するタイミングは?湾岸エリアでマンションの購入を考えている方へ
湾岸エリアのマンションは、2024年に売却したほうがいいか?
2024年に入り、湾岸マンション市場はまた新たなステージに向かう予感がしております。 日経平均株価は一時バブル後最高値を更新。現場レベルでも不動産市況の過熱度を肌で感じており、まさに日本経済の変わり目に立ち会っているようです。 湾岸マンション価格が2023年以降さらに急上昇していることは周知の事実ですが、ここまで価格が上がってくると、いよいよバブル崩壊を懸念し、高値のうちに自宅マンションを売却したほうがよいと考える方も多くいらっしゃると思います。 結論から述べますと、焦って売る必要はないでしょう。現状、湾岸エリアは実体を伴う価格上昇であり、バブルではないと考えております。 今の湾岸エリアの需給バランスと将来の再開発などの見通しを考慮しても、湾岸マンション価格が大幅に下がっていくようには到底思えません。 そう考える理由と根拠を、湾岸エリアの市況とともに解説します。
湾岸マンションがバブルでないと考える理由
湾岸エリアはバブルではないのかとよく聞かれます。私個人の意見としては、湾岸マンションはバブルではないと考えております。 確かに、マンションの価格上昇を見込んで高値買いをする投資家や不動産会社が増えてきたという点で、1990年頃のバブルに似た事象が一部起きていることは事実ですが、あくまで局所的なものです。東京都全体で見てもそこまで取引が過熱しているのはごく一部のエリアだけです。 むしろ東京都全体では、マンションの売却募集数(在庫数)は増加傾向であり、価格上昇に一服感が出ているエリアもございます。 上がるエリアは上がり、下がるエリアは下がるという二極化が進行しているに過ぎません。都心部・郊外関係なく、なんでもかんでも価格が上昇していた1980年代後半のバブルとはまずその点が異なります。 また、マンションを買える資産や与信がある人とない人の格差の二極化も進行しているように感じます。 住宅ローンの低金利に支えられ、投資マネーではなく実需層が付いてきているという点で実体が伴っており、湾岸エリアのマンション価格は上がるべくして上がっているように感じます。 他にもバブルでないと考える理由は、イールドギャップ(投資物件の利回りの差)という観点からも、湾岸エリアのマンションはまだ経済合理性が伴っており、一定の収益性があると判断できるためです。 不動産のイールドギャップが長期金利(10年物国債の利回り)を下回る状態はバブルであると判断されるのですが、日本は依然として低金利を継続しており、売買価格ほどではないものの賃料も着々と上昇してきているので、不動産のイールドギャップのほうが高い水準です。よって、投資家層が長期保有前提でも不動産を買う理由があると言えます。 つまり、シンプルに「湾岸エリアや湾岸マンションの価値が見直された」ということだと考えております。