【高所得貧乏】世帯年収1000万円でも貯蓄ゼロが1割…年収との関係性からわかる「貯蓄が難しいワケ」
現役アドバイザーが考える「貯蓄を増やすため、今からできること」
年収1000万円を例にあげて「貯蓄額の現状」について確認してきました。 実際に十分に貯蓄できないまま、老後生活を迎えてしまうことに不安を抱える方もいるかと思います。 将来への不安を少しでも軽減するため、そして貯蓄を増やすために今からできることを解説します。 ●日々の「お金の流れ」を把握する 毎月の収支バランスを把握することは、計画的に貯蓄していく上で必須です。 貯蓄できない方は、自分が普段「どのようなものに支出しているか」を把握できていない方が多い印象があります。 負担の少ない家計簿アプリなどを活用しながら、日々の収支を「見える化」するところから始めましょう。 ●「先取り貯蓄」を意識する 「今月は余った分だけ貯金にまわそう」と思っているだけでは、なかなか貯蓄できません。 手元にお金があるとどうしても使いたくなるのが人の性。そうした「うっかり支出」を予防するために、先取り貯蓄をしていくのがよいでしょう。 自動的に口座から引き落としするようにすれば、管理もしやすくなります。 ●積立投資など「資産運用」でお金に働いてもらう 日々、お金に関する相談を受けるなかで「資産運用がよいことはわかるけど、それ以外がわからなくて始められない」という方は少なくありません。 そういった方は、まず少額からできる積立投資を検討してみてもよいでしょう。 現代の日本にはNISAやiDeCoなどの税制優遇が受けられる制度もあります。 自分にできることから、そしてまずは確認したり情報を収集したりするところから取り組んでみてください。
参考資料
・財務省「地域企業における賃上げ等の動向について(特別調査)」 ・国税庁「2022(令和4)年分 民間給与実態統計調査」 ・厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査の概況II 各種世帯の所得等の状況」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」 ・国税庁「No.2260 所得税の税率」
神田 翔平