トヨタ「GR86」の海外での評価は? 500万円ではまだ売り手つかず…プレ値がつくのはもっとずっと先になりそうです
まだまだ新車に近い1台
今回紹介するのは、「ジューン・オンライン・タイムド・オークション」に出品された、トヨタ「GR86」。86としてはセカンド・ジェネレーションにあたるこのモデルは2021年4月(日本仕様)に発表され、同年6月にはイギリスで開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでも公開されている。 すでに「GRスープラ」、「GRヤリス」を誕生させていたトヨタにとって、このGR86はまさにスポーツモデルの中核を担うプロダクト。それだけに、そのメカニズムには大幅な改良が加えられていた。排気量を2.4Lに拡大した水平対向4気筒エンジンなどは、その象徴的な例といえる。 最高出力235psを実現したエンジンの強化に対応して、プラットフォームやサスペンションにも徹底的な強化が図られている。シャシー剛性は50%も向上し、さらに見た目だけではなく内部構造にも多くの変更が加えられている。結果GR86は、0-96km/h加速で5.4秒、最高速では224km/hという運動性能を得ることに成功したのだ。このパフォーマンスは、正真正銘スポーツカーのそれであると評してもよいだろう。 出品車は2022年10月28日にイギリスで初登録された、イグニッションレッドのボディに光沢のあるブラックのホイールが映えるモデルだ。インテリアはブラックでトリミングされ、アルミニウムカラーのハイライトが施されたカラーリングが印象的。ペダル類はクラシックなドリルドペダルで、ステアリングホイールやシフトレバーの操作感もじつに素晴らしい。さりげなくあしらわれたGRバッジを見れば、ドライバーはつねにそれが特別なスポーツカーであることを感じることができるだろう。 現在までの走行距離はわずかに4000km未満。アイコニック・オークショネアーズは、このGR86に2万5000ポンド~3万ポンド(邦貨換算約509万円~609万円)のガイド・プライス(推定落札価格)を掲げたが、残念ながら今回のオークションでは落札者は現れなかった。その価値が認められるのは、まだまだこれからということなのだろうか。
山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)
【関連記事】
- 【画像】走行距離はわずか4000キロ! トヨタ「GR86」を見る(全10枚)
- ■ 彼女のトヨタ「86」は320馬力のターボ仕様! 実はスーチャーから乗り換えた2台目…日本全国の峠を巡るのがライフワークです
- ■ 先代に続き2台目のトヨタ「GR86」はパーツ厳選の「大人カスタム」…真っ赤なボディにカーボン&ブラックペイントでコーディネート
- ■ 全幅2.1メートルのスバル「BRZ」発見! 超絶ワイドボディを装着するためにフロントを「86」化…エアサスなしでは走行不能です
- ■ トヨタ「GR86」はホンダ「フィット」からの乗り換え…人生初のMT車の楽しさにハマってしまい、KUHL RACINGのフルキットでカスタムした全容とは?