「情報を隠しているという話はデマ」兵庫県議会 波紋呼ぶ「元県民局長のプライバシー情報」巡る“ネットの噂”を全否定
「百条委員会でもそういったもの(注:公用パソコンの内容)を『求めるべきだ』といった意見もありましたが、基本的にはプライバシー情報には触れないという合意がございまして、公用パソコンの内容自体をこちらの方で開示請求しておりません。ネット上では、『情報を隠している』というお話が広がっていたと思いますが、それはデマです。そもそも入手をしておりませんので、こちらとしては(注:立花氏が公開した情報に対して)見解を申し上げようがないという状況です」(担当者) その上で、公用パソコンの内容を把握していない理由について、こう説明していた。 「厳密に申し上げますと、7月くらいに元県民局長の代理人弁護士からパソコンの中にプライバシー情報があると知らされました。ですが、『それは告発文書の中身とは関係がないので、資料請求等はしないでほしい』との申し入れがあったんです。そうしたことから、委員会としては『プライバシー情報が入っているんだろうな』という認識はありましたが、具体的な内容については把握しておりませんでした」(担当者) いっぽう百条委員会では10月25日に非公開で行われた証人尋問で、奥谷謙一委員長が片山安孝前副知事の話を遮ったとされる音声データが流出。奥谷氏は11月18日の記者会見で謝罪したが、そもそも元県民局長のプライバシー情報を百条委員会側は把握していなかったという。 「片山前副知事が生々しい話を持ち出したものですから、奥谷委員長や他の委員も“プライバシー情報について話し出した”と判断して制止したんです。片山前副知事が何について話そうとしたのか、委員会側としてもわかりませんでした。しかしプライバシー情報だと思われる具体的な言葉が出ましたので、ストップをかけたのです。こうした経緯がございますので、立花氏が発信している情報に関しては不管理な内容であり、真偽についてはわかりかねます」(担当者) このように兵庫県議会側の事情は聞くことができたが、兵庫県庁の対応は対照的だった。 12月2日に人事課の担当者を通じて、立花氏が公開している情報の事実関係、また立花氏が一方的に情報を公開している行為への見解、情報が流出した経路の調査を実施するかについて質問状をメールで送付した。 しかし回答がなかったため、改めて3日に電話で問い合わせると、別の担当者から「他のメディアからも問い合わせを頂いていますが、個別の問い合わせに答えることはできません」とのこと。2日に斎藤知事が報道陣の取材にコメントしたためだろうか、“ゼロ回答”に終わった。