フェデックスのエクスプレスって? 貨物機がコースを低空飛行も
松山英樹が米ツアー10勝目を飾った「フェデックスセントジュード選手権」。開催コースはテネシー州メンフィスのTPCサウスウィンドだったが、同コースにはメインスポンサーで物流サービスを提供する世界最大手「フェデックス」のワールドヘッドクウォーター(本社)が隣接している。 【画像】松山英樹はメダル持参でコース入りした
大会3日目の午後には、ちょうど松山が12番ホールをプレー中に、同社の貨物機を会場上空に低空飛行させる記念企画“フライバイ“を行うなど、大会を盛り上げた。 ところでフェデックスは1971年に設立された。元々はフェデラル・エクスプレスという会社名だったが、さまざまな会社を吸収・統合し、2000年に『フェデックス』と称号変更した。
そこで、今回フライバイをした航空機を見てほしい。堂々としたフェデックスのロゴの下に、さらにEXPRESSの文字が見える。社名がフェデックスに定着したからといって、その後にEXPRESSなんて付けてしまったら、「フェデラル・エクスプレス・エクスプレス」になってしまうじゃないか、と心配になるのだが、この疑問は、会場にいたボランティアさんの解説で解消した。 「最後についているEXPRESSはオーバーナイト(翌日到着便)の意味で、フェデックスの当初からのウリなんです。一方で、そこまで急がない荷物で、主にトラックに積んで運び、もう少し安価に送ることができるGROUNDというサービスがあるんです。飛行機のEXPRESSは、その反対に当たるものなので、社名の一部ではないんです」
現大会の前身であるメンフィスオープンは1958年から始まった歴史ある大会で、歴代優勝者にはジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤー、リー・トレビノ、フレッド・カプルスら錚々たる顔触れが並ぶ。 フェデックスが大会のスポンサーを始めたのは1986年大会からなので、まもなく40年の付き合いになるのだ。そんな歴史ある大会の優勝者に松山の名前が刻まれたことは、大いに誇れる記録である。 松山選手、優勝&ツアー10勝目、おめでとうございます。(JJ田辺カメラマン)