『クロックタワー』が発売された日。“シャキーン、シャキーン……”正体不明の殺人鬼・シザーマンはいまでも夢に出てくる怖さは忘れられない【今日は何の日?】
※本記事は、2023年9月14日にアップした記事を再編集したものです。 “Renda Sezuniha Irarenai(連打せずにはいられない)”システムという直球すぎるネーミング! 【記事の画像(3枚)を見る】 いまから29年前の1995年(平成7年)9月14日は、スーパーファミコンで『クロックタワー』が発売された日。 『クロックタワー』は14歳の少女・ジェニファーを操作して、恐るべき殺人鬼、通称“シザーマン”から逃亡するホラーゲーム。シザーマンは巨大なハサミを振り回す猫背の存在ですが、“シャキーン、シャキーン”と不気味にハサミを鳴らす音や、登場すると鳴る恐怖感を際立たせる迫力のBGMがとにかく怖い! 幼かった筆者は彼にトラウマを植え付けられましたが、同じように彼に恐怖した人は多いハズ……。 主人公のジェニファーは非力な少女なので戦う術がありません。シザーマンが出現したら隠れてやり過ごすか身近にある物を駆使して撃退するしかないのですが、そのパターンが少ないため基本は隠れてやり過ごすことになります。 しかし、隠れていても一定の確率で見つかってしまうため、つねに見つかってしまうのではないかという緊張感がつきまといます。そのため、こちらの心臓もバクバクです。 しかも、シザーマンは天井から飛び降りてきたり、バスタブの中から飛び出してきたりと、かなり神出鬼没。「いつシザーマンが登場するんだろう……」とビクビクしながらプレイすることになります。続編の2作目以降は時間経過によってランダムでも登場するようになるのですが、この1作目はイベントのフラグが立つと出現する仕組みでした。そのため、じつは襲ってくる機会が少ないのですが、だからこそ彼が急に現れたときは焦ります。 また、シザーマン以外にもたくさんの即死トラップがあるため、まったく油断ができません。殺人オウムに突き殺されたり、鏡から伸びる手に絞め殺されたり……。 ただ、ジェニファーには体力が設定されており、この体力が残っていればシザーマンの攻撃や即死トラップをボタン連打で回避することができます。 このボタン連打システムは“RSIシステム”と名付けられており、“Renda Sezuniha Irarenai”(連打せずにはいられない)の頭文字を取ったもの。“ヒロインを助けたいと思うプレイヤーの心を連打に乗せる”……確かにその通りなのですが、スーパーファミコン時代のゲームは、こういうセンスが多かった気もします。時代だ! シリーズは、生みの親である河野一二三氏が携わった『クロックタワー2』のほか、日本を舞台にJホラー風味になった『クロックタワーゴーストヘッド』、開発スタッフやメーカーが異なる『クロックタワー3』と続きました。『クロックタワー3』はイベントCGムービーの監督に映画監督の深作欣二氏を起用したことでも話題に。なお、その助監督として『ダンガンロンパ』シリーズの生みの親である小高和剛氏が参加していたりもします。 『クロックタワーゴーストヘッド』や『クロックタワー3』は河野一二三氏が関わっていないため、初代や『2』とは雰囲気は異なりますが、それぞれ独特な味があるため、自分は好きです! 個人的には遊んでみてほしいなーと思います。 現在、本作をプレイするのであればゲームアーカイブスでプレイステーション移植版の『クロックタワー ~The First Fear~』を購入するか、レトロゲーム配信サイトのプロジェクトEGGに加入して本作の購入をする方法があります。また、精神的続編として発表された『NightCry』も存在し、こちらはSteamで購入可能。“シザーウォーカー”という、ハサミを持った殺人鬼に追われるなど、『クロックタワー』ファンには懐かしい内容です。 そして、本作の移植版『Clock Tower: Rewind』(クロックタワー・リワインド)がNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)、Xbox Series X|S、PC用ソフトとして発売の動きが。その第一弾として、北⽶パッケージ版の予約が今年(2024年)5月に行われました。⽇本版パッケージは、SUPERDELUXE GAMESにて発売予定だとか。続報を待ちましょう!