頭部死球の宇治山田商・中川春輝選手 「視界が真っ暗に」 センバツ
第96回選抜高校野球大会第4日の21日、第1試合の宇治山田商(三重)―東海大福岡の1回戦で、三回の攻撃で宇治山田商の3番・中川春輝選手(3年)が頭部に死球を受け、その裏の守備で交代した。中川選手は兵庫県西宮市内の病院で「左前頭部打撲」と診断され、医師の許可を得て試合中にチームに再合流した。 【写真】背負われてベンチに戻る宇治山田商の選手 試合後、中川選手は死球の場面について「当たった瞬間、視界が真っ暗になった。声は聞こえたけど、誰の声とかは全くわからなかった」と振り返った。病院ではテレビ中継を見て応援していたといい、「ハラハラしたけど、みんなを信じていた」。 診察を受けた後、球場に急いで向かい、到着したのは試合終了直前の九回2死の守り。ベンチから仲間と一緒にチームの勝利を見届けることができた。 中川選手は「(途中交代して)みんなには申し訳なかったけど、勝って本当にうれしい。アルプスに礼をする時、『また甲子園でプレーできるんだ』と思うと、うれしくて涙が出てしまった」と明かし、「次もチーム一丸で戦いたい」と意気込んだ。【大東祐紀】