ドラフト会議、ロッテ5位指名に東海大九州の広池康志郎投手…畜産学ぶ牛好きでグラブにも牛のデザイン
24日のプロ野球のドラフト会議で、熊本県内からは東海大九州の広池康志郎投手(22)が、千葉ロッテマリーンズに5位で指名された。同大阿蘇くまもと臨空キャンパス(益城町)で記者会見した広池投手は「先発で投げ、試合をつくって勝てる投手になりたい」と意気込みを語った。(中村由加里) 【写真】巨人から2位指名され、チームメートから胴上げされる九産大の浦田俊輔=佐伯文人撮影
宮崎県都城市出身。身長1メートル85、体重85キロで、最速153キロを誇る本格派の右腕だ。入学時に70キロだった体重は、ウェートトレーニングなどで、4年かけて15キロ増えた。体重の増加に伴い、球速も上がり、18日に自己最速を更新したばかりだ。
祖父が畜産業を営んでいたことから、幼い頃から牛の世話を手伝っていた。畜産業界を目指し、都城農高を卒業後、専門的に学ぶために同大農学部応用動物科学科に入学した。牛が好きなあまり、グラブにも牛のデザインを施しているほどだ。「野球は大学まで」と、卒業したらやめるつもりだったが、2年夏の練習試合で150キロをマークしたことでプロを志すようになった。
この日は、野球部員ら約70人に見守られながら、指名を待った。名前が呼ばれると会場は拍手と歓声で沸き上がった。指名後の記者会見では「本当に呼ばれたのか信じられなかった。みんなの声で気づいた」と笑顔を見せ、「投げるだけの技術でなく、精神面も学んでいきたい」と続けた。
同席した林田倫彦監督は、4月に就任した際に広池投手のプロ入りを目標の一つに据えたという。「勉強と野球の両立は大変だったと思うが、夢がかなえられてとてもうれしい」と話した。