「習い事教室」売上はコロナ禍から復活も利益半減、優良コンテンツで差別化が急務
売上はコロナ禍前まで回復、利益は半減
「教養・技能教授業」399社の2023年の売上高合計は1,389億6,100万円(前年比5.3%増)で、2年連続で前年を上回った。コロナ禍で落ち込んだ2021年の1,176億7,200万円を底に、売上高はV字回復を果たし、コロナ禍前の2019年に迫った。 最終利益は、コロナ禍の2020年、2021年は赤字に陥った。だが、2022年は黒字転換を果たし、2023年は15億1,100万円(同2.7%増)まで戻した。だが、2023年の最終利益はコロナ禍前の2019年(32億4,200万円)の46.6%と半減以下にとどまっている。
売上高別 「1億円未満」が64.4%を占める
2023年の売上高別で、最多は「1億円未満」の257社(構成比64.4%)だった。次いで、「1億円以上5億円未満」が93社(同23.3%)、「10億円以上50億円未満」が22社(同5.5%)で、「5億円以上10億円未満」は20社(同5.0%)にとどまる。「100億円以上」の企業はなかった。 最多の「1億円未満」257社の売上高合計は68億2,700万円で、全体の4.9%にとどまる。 一方、売上高10億円以上29社は合計997億7,100万円で、全体の71.7%を占めている。
損益別 赤字企業率は4年連続で35%前後
2023年の黒字企業率は64.4%(257社)で、前年の63.9%(255社)から0.5ポイント改善した。 一方、新型コロナウイルスの影響もあり、赤字企業率は2020年から2023年にかけて、4年連続で35%前後で推移する。コロナ禍前の2019年の赤字企業率は21.8%(87社)であることからも、コロナ禍の影響は根深く、ここ数年の異常な物価高を吸収し、2019年の利益水準に戻るには相応の時間が必要だろう。