燃費不正で三菱自動車が会見 益子会長も出席(全文1)国交省への報告内容
軽自動車4車種の燃費試験で不正が行われていた問題で、三菱自動車は11日午後5時半から記者会見した。会見には相川哲郎社長のほか、益子修会長も出席した。 【中継】燃費不正で三菱自動車が午後5時半から会見 益子会長も出席 同社はこの日、燃費不正問題の調査内容を国土交通省に再報告。会見はそれを受けて行われた。不正の対象車種が4車種以外に広がるのか、組織的不正があったのか、などが焦点。 前回4月26日の会見では、国内法で定めとは違う「高速惰行法」という燃費データの測定法を1991年から行なっていたことが明らかになった。
益子会長よりお詫びの言葉
NHK:それでは本日の報告について、ご説明をお願いいたします。 益子:それでは私から。当社製車両の燃費試験における不正行為に関わる、国土交通省への報告について、冒頭の部分をご説明させていただきます。 当社製車両の燃費試験における不正行為に関し、4月20日に国土交通省より受けた調査指示につき、本日、報告書を追加提出いたしましたので、概略のつき、下記のとおりご報告をいたします。本件に関し、お客さまはじめ、多数の皆さまにご迷惑、ご心配をお掛けしておりますことを、あらためて深くおわびを申し上げます。 それではここからは社長のほうから説明をさせていただきます。
燃費不正のあった軽自動車の調査および今後の対応について
相川:それではまず1番、当社製軽自動車4車種の調査について。 1.燃費を良く見せるための走行抵抗の不正な操作は、14型eKワゴン、デイズ、2013年2月申請でございますが、の、燃費訴求車の開発において始まりました。ほかの類別、標準車、ターボ付き車、4DW車やeKスペース、デイズ ルークス、各年式変更車では走行抵抗は同燃費訴求車のデータから机上計算されました。 2.同燃費訴求車の開発において、燃費目標は26.4キロメートル・パー・リッターから29.2キロメートル・パー・リッターまで、計5回引き上げられました。新型競合車の燃費を強く意識したもので、現実的には達成が困難でありながら、根拠に乏しい安易な見通しに基づく開発が進められました。 3.担当者らは燃費が商品性の一番の訴求ポイントと認識し、開発関連部門の管理職、役員からの燃費向上の要請を必達目標として感じておりました。 4.開発関連部門の管理職、複数でございますが、この管理職は業務委託先とのコミュニケーションを十分に行っていなかった上、高い燃費目標の困難さを理解していたにもかかわらず、実務状況の確認をしておりませんでした。 5.再発防止策については各問題点を踏まえ、抜本的な改革を検討しております。 2番、今後の対応について。 1.その他の現在販売している9車種、およびすでに販売を終了した車種についてはヒアリングの結果、正しく走行抵抗を算出していなかったり、RVRなどについて机上計算により算出したりしたものがあることが疑われるため、測定データによる裏付けや経緯などを調査中で、別途ご報告いたします。 2.高速惰行法仕様の理由・経緯を含む本件の徹底的な調査のため、外部有識者のみによる特別調査委員会を4月25日に設置しました。同委員会の報告と提言を受け次第、弊社としての適切な対応を立案し、別途ご報告いたします。以上でございます。