都知事選の真っ最中に鈴木保奈美が女性知事を演じる舞台『逃奔政走』開幕。膨大なセリフに「8秒くらい心が折れそうに」
女優の鈴木保奈美が主演を務める舞台『逃奔政走-噓つきは政治家のはじまり?-』が7月5日から東京・日本橋の三越劇場で開幕する。初日に先駆け、4日にはプレスコールという形で作品の一部が上演され、その後に取材会が行われた。 本作は緻密な構成と特異なシチュエーションで観客を爆笑に誘うアガリスクエンターテイメントの冨坂友の新作コメディー。2017年に冨坂の舞台を見た鈴木が「この舞台に一緒に立ちたい!」とラブコール。7年の時を経てついにその思いが実現したのが今回の作品だ。 鈴木が演じるのはクリーンなイメージと圧倒的な女性人気で当選した女性県知事の小川すみれ。知事室の中に豪華なシャワールームを作ったことが議会やメディアで追及され、批判される中、すみれと側近たちは無茶苦茶な案や屁理屈を並べ、時にはダーティーな手段も駆使しながらなんとか問題を切り抜けようとするのだが、ことごとく裏目に出続けよりピンチに陥っていくさまをスリリングに、かつスピード感あふれるコメディーとして描いている。
取材会の冒頭、鈴木は「全然、明日が初日という感じがしていません。今、この時間も裏に帰って練習したいです(笑)」と語る。 念願がかなっての冨坂作品への出演については「見るのとやるのは大違いですね(笑)。後悔にならないように全力でやります(笑)」との感想。そして「でもとても楽しく、劇団の皆さんも活発に意見を出し合ってとてもアクティブで、いい意味でリラックスして、みんなで汗をかいてきた感じで、とてもいい稽古場でした」とここまでの稽古期間を振り返った。 冨坂については共演の佐藤B作が「素晴らしいです。喜劇は脚本を作るのが一番大変なことで、面白い本ができれば役者は楽。まあ、面白いものをそのまま面白く伝えるというのも大変なんですが、一番は何もないところから喜劇の話を作るという作業をなさる作家の方が一番大変。なかなか面白いものはできないんですが、今回はかなり面白いと思う」と喜劇の大先輩としてその才能を絶賛。その一方で「でも、面白いものを作る方は…遅いんだ(笑)。本が遅いの(笑)。三谷君も遅かったし。冨坂君もね。何も言いませんが、みんな大変でした(笑)」と冨坂の遅筆っぷりを暴露。