インターハイ出場・大手企業勤務の夫が会社の不祥事で…「仕事のできる妻」への裏切りの全貌
「企業不祥事による、モチベーションの低下や自暴自棄の結果、浮気に走るケースがあります」とは、キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんだ。彼女は浮気調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。 【マンガを読む】心通ったセックスのとき、女性の体内で細胞はどうなっているか 2024年4月4日、厚生労働省は小林製薬の「紅麹」を原料とするサプリメントの被害状況を発表した。このレポートを見ると、死者5人、入院治療を要した者(退院含む)は196人、医療機関を受診した者1120人とある。なにより重要なのは被害に遭った方々の健康と原因究明だ。 ただ、不祥事が起きた会社の社員の人生もまた、軽んじてはならないだろう。自社の製品が人を幸せにすると信じて商品を作り上げ、販売していたはずだ。また小林製薬はグループ全体で社員数約3500人という大きな組織だ。そのほとんどが、「紅麹」を使ったサプリメントと無関係と言ってもいいだろう。 山村さんが感じているのは、このような大手企業の不祥事の場合、直接関係していない社員や関係者にも影響が出うるということなのだ。 今回山村さんのところに相談にきた38歳の香織さんは、広告代理店勤務。結婚8年になる38歳の夫は、勤務している大手企業の不祥事に直接かかわってはいないながら、営業職で様々に追及され、すっかり弱ってしまった結果、浮気に走っているのだという。 前編「大手企業勤務の夫が「会社の不祥事」で一変…夫のLINEに届いた「驚愕の写真」」では、そうなる経緯をご紹介した。2人は8年前に共通の趣味であるテニスを通じて出会い、結婚。夫はテニスではない別の競技でインターハイに出場したことがあるという。 夫婦関係に歪みが入ったのは、2年前に夫の会社が試験データの改竄をしたことが報道されたこと。これにより社会的信頼を損ね、それまで営業部で好成績を叩き出してきた夫は、取引先からそっぽを向かれ、心を病み休職する。その後、復帰するも閑職に追いやられているという。 夫は「スポーツで心身を鍛えた自分は強い」と思っていたので、現実が受け入れられない。そのストレスを妻・香織さんにぶつけるようになる。愚痴をこぼし、終わりのない話をし、なんでも揚げ足をとる。香織さんがそれに反応しなくなると、物を投げたり壊したりするようなDVに発展してしまったのだ。 そんなある時、香織さんは夫のLINE画面を横目で見てしまう。「みゆ」という女性から、ハートマークだらけのメッセージとともに、エコー写真が送られてきたのだ。結婚当初、香織さんは子供が欲しいと思っていた。しかし、夫がそれを拒否し、うやむやなまま8年が経過していた。それなのに、誰かと子どもを作っていたというのか? さらに追い討ちをかけるように「みゆ」からの「奥さんといつ離婚するの?」というメッセージを見てしまう。結婚したからには離婚したくないと思う香織さんは、山村さんに調査を依頼する。