Mrs. GREEN APPLE、藤井 風、Creepy Nuts、Ado……“記録”で振り返る2024年のJ-POPシーン
2024年も残すところ1日。今年もたくさんのアーティストが多くの名曲をリリースし、その活躍とともに素晴らしい音楽に彩られた1年であった。そんな2024年の音楽を振り返る上で注目したいのは音楽シーンにおける“記録更新”である。本稿では、そんな“記録”を振り返り、今年のJ-POPシーンを総括したい。 【写真】まるで夢の世界!幻想的な空間で歌うMrs. GREEN APPLE 大森元貴 Mrs. GREEN APPLEは7月に開催したスタジアムツアー『ゼンジン未到とヴェルトラウム~銘銘編~』で日本バンド史としては最年少でのスタジアムツアー開催という快挙を達成した。神戸、そして横浜の2会場で開催された本ツアーは全4公演で約15万人を動員。彼ららしいエンターテインメントに満ちたライブは、歴史上最年少でのスタジアムツアーとは思えない貫禄すら感じさせる内容となった。来年2月には自身初の韓国公演、7月にはベストアルバムのリリース、そして横浜・山下ふ頭で2日間で約10万人を動員するアニバーサリーライブの開催をそれぞれ予定している。2025年もMrs. GREEN APPLEの快進撃は続くだろう。 藤井 風は今月、日本アーティスト初となる韓国・高尺スカイドーム公演を開催。藤井としては2度目となる韓国公演となったが、その人気は国内の人気にも勝るとも劣らない。同公演のチケットは販売開始直後に全席完売。藤井をはじめとした近年の国内アーティストの海外におけるアリーナ級会場でのライブ成功は、J-POPシーンにとっても喜ばしい出来事だと言えるだろう。今年は日本国内でも日産スタジアムでのライブを成功に収めた藤井。来年も国内外問わず破格の活躍に期待がかかるところだ。
Creepy Nuts、Adoが2024年に打ち立てた“記録”とは
2024年を代表する1曲となったCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」も新しい記録を打ち立てた。本楽曲は日本語ラップ初のBillboard JAPANの総合ソング・チャート「Hot 100」年間1位をはじめ全12チャートで年間1位を獲得しただけでなく、Spotifyでは史上初となる国内/海外の両方で最も再生された楽曲に。Creepy Nutsは「Bling-Bang-Bang-Born」1曲で数々の記録を打ち立てた。彼らは今夜放送の『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)へ初出場、そして来年2月には自身初となる東京ドーム公演が控えている。今年世界中を席巻した「Bling-Bang-Bang-Born」はこの先も愛され続ける1曲となるだろう。 4月にはAdoが国立競技場にてライブ『Ado SPECIAL LIVE 2024「心臓」』を開催。女性ソロアーティストが国立競技場でワンマンライブを行ったのは、Adoが初。日本の音楽シーンにおけるライブの歴史がAdoによって更新されたのである。彼女らしいバイタリティ溢れるパワフルな歌声は、新たな未来を切り開くように響き渡った。 2024年に更新された記録を振り返ってみるだけでも、J-POPシーンがいかに豊かなものであったかを感じられるだろう。どのアーティストも記録とともにJ-POPを新しいフェーズへと押し上げてくれた。さあ、2025年は音楽シーンにとってどんな1年となるだろうか。ひとつ確かなことは、2025年のJ-POPにも大いに期待していいということだ。
ふじもと