錦織圭は6年ぶり4強入りならずも充実「レベル上げることできた」初対戦の世界14位の21歳ルーネとフルセット激闘も惜敗 先にMP握るも最後は力尽く
「男子テニス・木下グループ・ジャパン・オープン」(29日、有明テニスの森公園) シングルス準々決勝が行われ、元世界ランク4位で現200位の錦織圭(34)=ユニクロ=が、初対戦となった同14位のホルガ・ルーネ(デンマーク)に6-3、2-6、5-7で敗れた。 【写真】敗れて頭を抱える錦織 ショックの大きさを物語るワンシーン 錦織は第1セットの第2ゲームをいきなりブレークすると、3ゲームを連取。その後も相手の良さを出させない試合運びで主導権を握り、このセットを奪った。 ただ第2セットからルーネの強力なサーブに押され始め、じわじわと劣勢となった。そのままキープし続け、6-3で奪った。第2ゲームは調子を取り戻してきたルーネが反撃。第6、8ゲームでブレークされ、2-6で落とした。 第3ゲームは巧打の応酬の中で、互いにキープが続いたが、第7ゲームにブレークに成功。第9ゲームにブレークチャンスをつかみ、マッチポイントを握ったが、ここはルーネに凌がれた。さらにキープしたかった第10ゲームをブレークされて、五分の状況に。第12ゲームをブレイクされ、力尽きた。自身のショットがネットに掛かると、がっくりと肩を落とした。 敗れたはしたものの、完全復活ののろしともいえる試合内容に「いい1週間。3試合とも良い試合ができた。タフな相手にも関わらず、良いプレーができたことがよかった。最近では一番いい週を過ごせた。安定していたし、レベルを上げることができた」と、充実の表情。ルーネとの戦いを振り返り「自分的にも十分いいテニスができた。細かいところは足りない。そこを修正していきたい。ちょっと足が動いてくれなかったのもあった。まだまだ体力不足とバネのなさが最後出たかなと思う」と、語った。 股関節などの度重なるけがで長期休養が続いていたが、実戦復帰し、現在は200位まで戻してきた。今大会は初戦で元世界3位のマリン・チリッチ(クロアチア)を破り、2回戦では同29位のジョーダン・トンプソン(オーストラリア)を撃破。錦織は「イメージを超えてきた。変な言い方にはなるけど、これが自分。潜在能力はまだあって、それが急に出るタイミングがある」と、復活の手応えを示していた。