「ジャニーさんに食われるぞ」13歳の自分には忠告の意味すら分からなかった アイドルへの道は暗転、うつに悩み自殺願望も 「ジャニーズ性加害問題」(2)
自分が望んだアイドル活動だったが「その後の人生にまで及んだ影響を考えると、負の体験でしかなかった」。あの時、オーディションさえ受けなければ…。「もっと健康的な少年として育つことができたんじゃないかって、今も思います」 ▽子どもが安心して夢を追求できる世に 喜多川氏による性加害疑惑を週刊文春が報じたのは1999年。二本樹さんは、その際のジャニーズ事務所の行動に衝撃を受けた。事務所は、版元の文芸春秋などを訴えたのだ。「個人で声を上げても攻撃される」と思い、自ら告発しようとは考えてもみなかった。 「(性加害の)体験にもふたをして誰にも言うことはないだろうと思っていた。何か行動を起こしても、なかったことにされてしまう。城壁に小石を投げるようなもので、声を上げても聞かれることはないんじゃないかって…」 2019年、喜多川氏が死去すると「これで少年たちを食い物にするような人物がこの世からいなくなったんだ」とホッとした。
今年3月、英BBCが喜多川氏の性加害を告発する被害証言を放送。4月には元ジャニーズJr.で後輩に当たるカウアン・オカモトさん(27)が実名で記者会見したのを見て、自分も立ち上がった。「若い彼が一人でがんばっている。援護したいと思ったんです」 これまで顧みられてこなかった彼らの声がようやく今、日本社会を揺さぶっている。「子どもたちが安心して、純粋に夢を追求できる世の中にしたい」 【ジャニーズ性加害問題(3)】 芸能界はなぜセクハラやパワハラが横行するのか 変化を起こそうと活動する3人が語る「圧倒的な立場の差」 https://www.47news.jp/9484843.html ※ジャニーズ性加害問題については、記者が音声でも解説しています。以下のリンクから共同通信Podcast「きくリポ」をお聞きください。 https://omny.fm/shows/news-2/24-jr 【インタビュー動画はこちらから↓】
https://www.youtube.com/watch?v=_Gym9lo9fbc 【↓ジャニーズ性加害問題(1)】 鍵がかかっているはずのドアから、ジャニー喜多川氏が入ってきた…13歳で性被害「忘れようとした」過去を告白し、乗り越えるまで https://www.47news.jp/9475535.html