【独自】同席しただけで場が凍り付いた…二階俊博の後継に決まった三男と、ライバル「世耕」の壮絶バトルはこうして始まる《和歌山戦争、第二幕》
次期総選挙での対立候補
「いや、バトルになるのかとひやひやしました」 こう話すのは、和歌山県田辺市の関係者のひとり。4月29日、和歌山県田辺市の新庁舎が完成し、開庁式が行われたが、その席上で「事件」は起こった。 【写真】再逮捕された「美人すぎる寝屋川市議」の写真集全カット 開庁式には地元和歌山県選出の国会議員も開庁式に招かれた。 「来賓の国会議員のなかでは、二階先生に最上の席が割り当てられていました。その隣のいわば二番手の席に予定されていたのが世耕弘成氏でした。 ところが二階先生は体調不良ということで欠席。代理として三男の伸康氏が着席したところで、世耕氏が会場入りしました。その瞬間、場は凍り付いたようになりましたよ」 自民党の幹事長として最長在任記録を持つ「ドン」二階俊博元幹事長が政界引退を表明してから、地元・和歌山は大きく揺れている。二階氏のおひざ元である和歌山3区は、次の衆議院選挙からは新和歌山2区となる。二階氏の三男で公設第一秘書を務める二階伸康氏が「世襲」する公算が高まっている。 一方で、ここに立ちはだかるのが、裏金事件で自民党から処分を受け、離党した世耕弘成前参院議員だ。経産大臣、官房副長官、自民党の参院幹事長を歴任したこの大物議員は、かねてから衆議院への「くら替え」転出が噂になっていた。 次期総選挙でライバルになりかねない2人が鉢合わせしたのが、冒頭のシーンである。 二階氏の後継については、三男の伸康氏が和歌山県町村会などから「出馬要請」を受けてリードしてきた。長男の俊樹氏が二階氏の後援会組織をバックに巻き返し、一進一退の情勢だった。だが4月28日、二階氏の後援会「新風会」が全体会議を開催し、事態は動いた。 俊樹氏がマイクを手に、 「6月に解散総選挙があるともいわれる中で、三男の伸康を後継として認めてほしい」 「父にも『伸康で』と報告も終わった」 と述べると、拍手に包まれた。二階氏の「世襲」が三男の伸康氏でまとまった瞬間だった。