原告の一部を被爆者と認定も29人の訴え退ける 長崎地裁
日テレNEWS NNN
国が定める被爆地域の外で原爆にあった長崎の被爆体験者らが被爆者認定を求めた裁判で長崎地裁は原告の一部に手帳を交付するよう命じる判決を言い渡しました。 【動画】被爆当時の写真をカラー化 戦争の記憶つなぐ大学生の挑戦 裁判は被爆地域の外で原爆にあった被爆体験者ら44人が雨や灰を含む放射性降下物を通じて健康被害が出ているとして、被爆者として認定するよう求めています。 9日の判決で長崎地裁は、被爆地域の外でも放射性降下物を含む、いわゆる「『黒い雨』が降った事実が認められる」と判断。この地域で原爆にあった原告15人について、法律が定める「被爆者」と認め長崎市と県に対し被爆者健康手帳を交付するよう命じる判決を言い渡しました。 一方、残る原告については訴えを退けました。 原告団長・岩永千代子さん(88) 「正直に言って落胆ですね。合理的な根拠が全くわからない」 原告・浜田武男さん(84) 「情けない。なぜ裁判所はそんな判決をしたのか納得がいかない」 被爆体験者を巡ってはもう一つの被爆地・広島で2021年、「黒い雨」にあった原告全員を被爆者と認める広島高裁の判決が確定しています。