大人の女性にカラーコーデの楽しみを:「N+」
「お、ねだん以上。」でお馴染みのニトリグループが、ファッションブランドを手掛けているのはご存知だろうか。その名も「N+(Nプラス)」。ショッピングモールを中心に展開しており、40代以上の大人の女性をターゲットにしている。 ホームページにアクセスすると、カラフルなコーディネートが目に飛び込んでくる。ピンクや水色など鮮やかな色合いが気持ちを昂らせてくれるが、着るのがちょっと恥ずかしいと感じる人もいるかもしれない。むしろそこが狙いだと、株式会社Nプラスの代表である高橋陵さんは語る。 なぜニトリがファッション業界に参入したのか、多色展開する意図はどこにあるのか。これまで語られてこなかったブランドの裏話を深掘りした。すると、そこには若い頃に楽しんだファッションを何歳になっても楽しんでほしいという強い思いが隠されていた。
人々の暮らしのすべてを支える
ーファッション業界に参入することになった経緯を教えてください。 ニトリグループの原点は、似鳥昭雄会長が偶然のように参加したアメリカのチェーンストア視察で得た、「日本の人々の住まいを豊かにしたい」という強烈な想いから生まれたロマン(志)です。ニトリが目指す「豊かさ」を実感し全員でロマンを共有するため、いまでも毎年1000名以上の従業員が研修でアメリカに行き、インテリアショップやモデルホームなどの視察を続けています。 アメリカでは、中高年の女性がそれぞれ色や柄の洋服を着てコーディネートを楽しんでいる姿が見られます。ところが日本では、皆さんベーシックで落ち着いた色の洋服をお召しになられているんですね。 いずれ日本でもアメリカのように、大人の女性が楽しめるファッションブランドが登場するのだろうと思っていましたが、待てど暮らせど出てこなかった。それならニトリグループが手掛けようという似鳥会長の想いが、事の発端になります。 ーブランド名「N+」の由来を教えてください。 たとえば「Nクール」や「Nウォーム」は、ニトリを代表する商品になりました。どちらの商品も、お客様の夏や冬の寒暖の悩みなどの不平・不満・不便を解消することを目指したものです。 同じように、「N+」も皆様のファッションのお悩みや課題を解決しながら、プラスの価値も提供したいという思いが込められています。