ナスのヘタに含まれる天然化合物、子宮頸がん細胞に抗腫瘍効果 名大
子宮頸がんは幅広い年齢に発症するがんだが、前がん病変の異形成を検診で見つけることができる。だが近年、妊婦健診で進行しているがんが見つかり、妊娠を継続するかどうか患者が厳しい選択を迫られる症例もみられるという。治療には主に投薬と手術があり、妊婦に使える抗がん剤はあるものの、胎児への影響を気にする母親もいる。
今後は実験データの蓄積を行い、産学連携などで治療薬に結びつけられるように研究を続けるという。子宮頸がんにはワクチンや自治体検診といった防御の機会があるが、「前がん病変の段階で、例えば塗り薬で治療できるとなれば、HPV疾患への有効な治療法になる」と吉原助教は話している。
成果は英科学誌「サイエンティフィックリポーツ」2023年11月6日付け電子版に掲載され、名古屋大学が同16日に発表した。