保育教諭が放り投げ園児けが 保護者には「遊んで滑った」説明 青森・六ケ所村のこども園
青森県六ケ所村は17日、村立千歳平こども園(指定管理者・社会福祉法人長崎福祉会)で身体的虐待に該当する不適切保育があったと発表した。村によると、担任の保育教諭が園児1人を放り投げた状態となり、園児が顎にけがをした。命に別条はないという。また、保護者に当初「園児が遊んで滑ってけがをした」と事実と異なる説明をしていた。 事案は11月18日午後0時15分ごろ起きた。保護者からの問い合わせを受けた園が20日、村に相談した。 村は防犯カメラの確認や聞き取り調査の結果、▽昼寝ができない園児を廊下で落ち着かせようとした担任が、園児を乱暴に敷布団に落として廊下に出る引き戸を開けた▽抱きかかえ廊下に座らせようとした際に放り投げた状態となり園児が顎を床にぶつけけがをした▽園側がうその説明をした-点などを不適切と判断した。 担任は11月末で依願退職した。村や園によると担任は「放り投げたつもりはない」との弁明をしている。保護者への当初の説明は、園側が十分に事実確認せずに行ったという。また、園側は保護者からの問い合わせ時に、本来は手続きを経なければ公開できない防犯カメラの映像を公開した。 全職員への聞き取りの結果、ほかに不適切保育は確認されなかったという。 長崎福祉会が指定管理する別の村立認定こども園では、2022年度に不適切保育が確認されている。蛯澤正雄理事長は取材に「さまざまな研修を実施してきたが不適切保育が起きてしまった。二度と起こさない環境づくりをしていきたい」と話した。