【円安・円高…FXの甘い誘惑】30代会社員がはまった「海外FX」のレバレッジ沼、一獲千金狙いも150万円の借金地獄に
■ 沼にハマったきっかけは友人の儲け話 Hさんは旅行に行ったり、趣味の車や洋服にもお金をかけたりしたいという願望があったそうです。しかし、お給料がなかなか伸びない中、趣味などにお金を使う余裕はあまりなかったそうです。 そんな時、仲良くしている友人がFXで大きく儲けて、趣味や旅行を楽しんだり、高級腕時計を買ったりしているのを見て、FXに興味を持ったとのこと。 さて、そもそも「FX」とは、どういうものなのでしょうか。ここで少し説明をしておきましょう。 FXは「外国為替証拠金取引」のことで、円やドル、ユーロといった通貨を売買して、為替レートの変動を利用して利益を得ることを狙う投資です。 例えば、為替レートが1ドル=110円のときに1ドル買い、120円になったときに売って円に戻せば、差額の10円が利益になります。これが「為替差益」というものです。 しかし、これだけでは、かなりの資金が手元になくては大きな利益を得ることが難しいですよね。ここからがFXで大きな利益が見込める特徴になります。 FXでポイントになるのが「レバレッジ」です。レバレッジとは「てこ」の原理のように、少ない元手で大きな資金を動かせることを意味します。 FXは手元の資金が少額でも、それを「証拠金」として、その10倍、20倍の資金を動かして取引できます。 たとえば、手元に10万円あるとしましょう。1ドル100円だとすると、外貨預金の場合、外貨に交換できる金額は10万円分までです。しかし、FXの場合は10万円を証拠金として、最大25倍、250万円相当の外貨取引ができます。 つまり、少額の資金でより大きなリターンを狙えるのです。
■ 海外FXはクレカで入金、数百倍のレバレッジ Hさんの友人が取引していたのは、海外FXでした。海外FXとは、海外に拠点を持つ業者に口座を開設して取引する方法です。 国内FXの場合はレバレッジ規制があり、現在かけられるレバレッジは最大25倍までとなっています。しかし、海外FXは、200倍、500倍といった高いレバレッジをかけることができます。 Hさんは、一獲千金を狙うには、海外FX しかない! と思ったそうです。 また、海外FX は、元手となる証拠金はクレジットカード決済が可能です。Hさんは、収入が伸び悩む中、一人暮らしだったこと、趣味の車にお金を使っていたということもあり、貯蓄は50万円もありませんでした。 ですから、Hさんのように、貯蓄があまりない方にとっては、クレジットカードで証拠金を支払えるのは大きなメリットでした。Hさんは、クレジットカードを利用して、海外FXの取引を始めました。 証拠金をクレジット決済できるといっても、なかなかピンとこない方も多いと思いますが、そもそもクレジットカードを使って海外FXに入金するというのは、ショッピング枠を利用して入金することになります。 例えば、海外FX業者の口座にクレジットカードで50万円を入金した場合、ショッピング枠から50万円が支払われます。そして、クレジットカード会社が定める支払日になったら、利用者の銀行口座からカードの利用金額が引き落とされる仕組みです。