【箱根駅伝】青学大“アナウンサー”田中悠登主将「大手町で“笑”うイメージ」アンカーで主役に
アナウンサー主将が「金」へ導く。第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日)で2年連続8度目の優勝を目指す青学大が12日、東京・青山キャンパスで壮行会と取材会を行った。来春、地元テレビ局の福井放送へ入社が内定している田中悠登主将(4年)は、原晋監督(57)へインタビューを敢行。自ら今年の漢字も発表し「笑」と設定した。年明けはアンカー予定者として、チームスローガンの「大手町で笑おう」を実現させる。 ◇ ◇ ◇ 主将としてマイクを握った田中は、アナウンサーの顔になっていた。寒空の下に集まった約1200人の学生たちを前に「年の瀬と言えば」と切り出した。この日は年末恒例の「今年の漢字」が発表される日。その約2時間前、左隣に立つ原監督へマイクを向けた。 「監督、今年の漢字は何でしょう?」 人さし指を突き立て「イチ!」と勢いよく宣言されると、すぐさま切り返した。「大谷翔平さんと同じ『一』ですね。素晴らしいです」。米大リーグのワールドシリーズを制したドジャース大谷が2日前の取材で回答したばかりの“時事ネタ”を交え、沸かせた。 さらに、着ていたフレッシュグリーンのコートに手をかけ、懐から紙を取り出した。書かれていたのは同じく1字の「笑」。チームスローガンになぞらえ「ゴールの大手町で優勝して笑うイメージを1年間、膨らませてきた」と説明した。入社より約4カ月早く、司会者の役目を務め抜いた。 その後、午後2時に発表された今年の漢字は「金」だった。チームが箱根で目指す「頂点」にちなむ。今季は“史上最強軍団”の先頭に立ってきたが、前哨戦となる10月の出雲駅伝、続く11月の全日本駅伝はともに3位に沈んだ。借りを返して集大成へ、連覇が懸かる箱根で自身が希望するのは10区だ。「ゴールテープを切るイメージを持っている」と自信をのぞかせた。 2年時は8区で区間5位だった。昨季もメンバー入りしたが、直前に負傷した影響で出走できず。ゴール地点で優勝シーンを目の当たりにし「大手町の景色がキレイで。悔しい気持ちはあった」と思い返す。今季はアンカーとして、自らが主役になる。【飯岡大暉】