天理大、延長サヨナラ負けで初の決勝進出逃す 先発・的場吏玖は粘投実らず5失点「課題残る」
<明治神宮大会:青学大5-4天理大>◇大学の部準決勝◇24日◇神宮 天理大(関西5連盟第1代表)が青学大(東都)に延長戦の末にサヨナラ負けを喫し、初の決勝進出を逃した。先発した最速148キロ右腕の的場吏玖投手(2年=大阪電通大高)が10回途中5失点(自責4)の粘投も実らず、同じく4強で敗れた6月の全日本大学選手権のリベンジを果たせなかった。環太平洋大(中国・四国3連盟)は創価大(関東5連盟第1代表)に8-12で敗れ4強で姿を消した。 ◇ ◇ ◇ 天理大・的場はマウンド上で両膝に手をつき、うなだれた。タイブレークの延長10回1死満塁、青学大の3番初谷にカーブを捉えられ、打球は左横を通過してセンターへ転がっていった。右腕は「立ち上がりで失点してしまったのが(敗因に)大きくつながったと思います」と下唇をかんだ。 序盤は制球を乱し、3回までに4失点。4回には自らの右中間への適時二塁打と1番井脇将誠外野手(4年=尽誠学園)の左越え2ランで同点に追いついた。捕手も代わった4回から9回まではわずか2安打に封じ、9回2死一塁では、代打出場のロッテ1位指名の青学大・西川を相手に低めのカーブで空振り三振に仕留め、珍しくグラブをたたいて雄たけびをあげた。だが、あと1歩及ばなかった。 6月の全日本大学野球選手権の準決勝では2-10で完敗した強敵を最後まで追い詰めた。三幣(みぬさ)寛志監督(44)は惜敗にも「学生がこの数カ月間努力した内容を証明できたと思う」と胸を張った。的場は「課題に残ることがいっぱいあった。しっかりこの冬を過ごして、春に全国で活躍したい」。大きくなって神宮に帰ってくる。【古財稜明】