あなたのまちの議会は何位? 格差広がる、地方議会改革度調査結果
ことしは地方自治の基本を定めた「地方自治法」誕生から70年になります。1947(昭和22)年5月3日、日本国憲法と同時に施行されました。この法律によって、それまで官選だった知事が住民の選挙で選ばれるようになり、同じく、直接選挙で選ばれた地方議会が地方重要政策の最終決定者となりました。 しかし、相次ぐ政務活動費の不正な使途や議場での不適切な発言などが注目を集め、地方議会や地方議員に対する住民の視線は、厳しさを増しています。人口減少や超高齢社会というかつてない難問に直面した今、地方議会はいまの姿でよいのでしょうか。「地方議会改革」はどこまで進んだか、シリーズで考えます。
都道府県ランキング1位は政務活動費不正使用で話題になったあの県議会
早稲田大学マニフェスト研究所は2010年度から全国地方議会に対し、情報公開など、改革がどのくらい進んでいるかをみる「議会改革度調査」を毎年実施しています。昨年6月公表の「議会改革度調査2015」は、全国47都道府県1718市町村のうち、1460議会が回答(回答率81.7%)。「情報共有」(本会議などの議事録や動画、政務活動費・視察結果の公開等)、「住民参加」(傍聴のしやすさ、議会報告会などの実施、住民意見の聴取等)、「議会機能強化」(議会本来の権限・能力を発揮するための機能強化状況等)の3つの観点で、計77項目の答えを点数化し、順位で表しました。 その結果、都道府県議会ランキングでは、前回調査2014年度7位から順位を上げた兵庫県議会が1位になりました(情報共有3位、住民参加2位、機能参加3位)。2位は前回1位だった鳥取県議会(情報共有2位、住民参加6位、機能強化4位)、3位は前回17位から大きくランクアップした大阪府議会(情報共有1位※全地方議会ランキングも1位、住民参加11位、機能強化2位)です。以下、4位は三重県議会(前回調査2位)、5位京都府議会(同3位)、6位宮城県議会(同4位)といった、例年上位の“先進”地方議会が続きました。 ちなみに下位となったのは、40位栃木県議会(同22位)、41位香川県議会(同39位)、42位沖縄県議会(同26位)、43位岡山県議会(同37位)44位福岡県議会(同34位)、45位和歌山県議会(同46位)、2015年度調査で最下位にあたる46位は山口県議会(同44位)となっています。(熊本県議会は震災等の影響により、回答未完了のため、結果から除外)