祭りの担い手不足に「お助け隊」 「参加したい」と「祭りを続けたい」をマッチング 新たな交流で地域活性化も
RKB毎日放送
高齢化や人手不足で存続が危ぶまれる「祭り」の課題を解消しようと、福岡県は、参加希望者を要請に応じて派遣する取り組みを導入しています。 【写真で見る】福岡県の無形民俗文化財「風治八幡宮 川渡り神幸祭」 田川市で行われた祭りでは県の取り組みを通して参加した「助っ人」が、神輿の担ぎ手として活躍しました。 ■毎年20万人訪れる風物詩 田川市の「風治八幡宮川渡り神幸祭」 笛の合図とともに声を出して神輿を担ぐ男たち。 福岡県田川市で5月18日から2日間の日程で行われた「風治八幡宮 川渡り神幸祭」です。 約470年前の室町時代に疫病が流行した際、風治八幡宮に終息を祈願したことが起源とされていて、福岡県の無形民俗文化財に登録されています。 ■民俗文化財に登録される祭り 「お助け隊」が担ぎ手として参加 参加者「怪我なく皆さんの力になれるよう精一杯頑張りますのでどうぞよろしくお願いします」 神輿を担ぐ前に開かれたミーティングであいさつした6人は「地域伝統行事お助け隊」の登録者です。 福岡県が去年8月から開始した制度で、高齢化や人手不足で継続が困難になっている地域の伝統行事の現場に、興味を持って登録した人を要請に応じて派遣します。 福岡県 市町村振興局 政策支援課 宮崎敬介 地域政策監 「市町村の方々と意見交換する中で、伝統行事や祭りなどの維持が難しくなったという声を聞くようになった。伝統行事が衰退するということは、地域の衰退に繋がりかねないので人的支援するためにこの事業が始まった、現時点で237人に登録いただいている」 ■筑後市の祭りなどこれまでに4件の支援実績 地域活性化へつなげる狙いも 筑後市の熊野神社に伝わる「鬼の修正会」など、これまでに4件の派遣を実施しています。 祭りだけでなく、地域の過疎化による人口減少に悩む地域の活性化にもつなげたい狙いがあります。 福岡県 市町村振興局 政策支援課 宮崎敬介 地域政策監 「祭りへの参加をきっかけに、その地域の関係人口になって、多様な形でその地域に関わっていただき、地域の活性化に携わっていただければ」