2度目のポールも「今回は厳しいと思っていた」と福住仁嶺。太田格之進「勝たないとストーリーが完結しない」【スーパーフォーミュラ第6戦予選会見】
10月12日（土）の午前中に、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の公式予選。週末2レースの初戦となる第6戦富士の予選を制したのは福住仁嶺（Kids com Team KCMG）だった。福住と最前列の2番グリッドで並ぶ太田格之進（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）、選手権リーダーで予選3番手となった野尻智紀（TEAM MUGEN）の3名が予選トップ3会見に出席し、それぞれ心境などを語った。 【写真】ポールポジションを獲得した福住仁嶺（Kids com Team KCMG） ■福住仁嶺（Kids com Team KCMG） ポールポジション タイム；1分21秒726 「正直、今回の予選でポールを獲れるとは思っていませんでした。金曜日の状態では（可能性が）あるのかなと思ったのですけど、今日いざ走ってみてQ1でトップからコンマ6、7ぐらい離れていましたので」 「僕なりにかなりまとめてこのタイムだったため今回は厳しいなと思ったのですが、その後本当に素早い対応で、チームと考えてやったことの方向性が良かったのかボールが獲れたので、まずは本当にチームの皆さんに感謝したいですね」 「前回（第4戦）の富士はトップを走っていて、もしかしたら順調にピット作業できていたら勝てた可能性もあったレースでした。なので僕たち全員本当に悔しい思いで、今回の富士大会に来ています。僕自身、どうすればチームの皆さんにあまりプレッシャーをかけないようにできるのかとか、いろいろ考えてもいますし、とにかく皆が落ち着いて楽しくレースがしたいなと思っています」 ――手応えは？ 「金曜日から順調に走れたと思いますし、今回の予選って午前中に行われることで路面温度も気温も何もかも全然違う状態で、正直すごい不安な要素が多かったです」 「なかなか難しいですからね。朝起きて一発目でニュータイヤのワンセットって。ドライバーのほうも大変なんですけど、チームも僕自身もいい仕事ができたのかなと思ってます。（移籍後）初優勝がまだできてないので、とにかくそこだけに集中して頑張りたいと思います」 ■太田格之進（DOCOMO TEAM DANDELION RACING） 予選2番手 タイム：1分21秒730 「Q1は余裕で通れるかなというふうに考えていたのですが、僕が1コーナーのブレーキングで失敗をしてしまって、それによってフラットスポットもできてしまいました。本当にQ1を通れたのが奇跡なくらい振動もあるなかで走っていました。あそこで何とか通過できたのは、ひとつ良かったのかなとは思います」 「Q2に向けてはクルマを少しアジャストして、僕自分の走りもQ1からアジャストできて、かなりまとめられたと思います。ミスはなかったしフロアもすごい良かったので走りやすかったんですけど……ギリギリ足りなかったっていうところです。もう何回目というくらいの2位なので、そろそろポールが獲りたいです」 「毎回言っていますけど勝てる位置なので、スタートを失敗しなければいけると思います。（福住）仁嶺が勝っても盛り上がると思いますけど、僕が勝って盛り上がると思います。野尻さんは大丈夫です（笑）」 ――もてぎで涙を流してくれたファンも駆けつけた。 「応援がパワーになってますし、さすがにここで勝たないとストーリーが完結しないので、はい、勝ちます」 ■野尻智紀（TEAM MUGEN） 予選3番手 タイム：1分21秒875 「チャンピオンシップに向けては非常に良い位置を確保できたかな、というふうに思ってます。前回の富士大会では僅差ながらも予選で沈んでしまったので、今週もちょっとそういう状況になるかと思いましたが、何とか少しリカバリーできて、この場所に来られたので非常に嬉しいです」 「決勝に向けて、そうですねふたりに比べるとストーリーは圧倒的に薄いなと思ってるので……今日、娘が運動会をやってるので、負けずに頑張りたいなっていうぐらいで（笑） それぐらいのストーリーしか持ち合わせていませんが、チームのために、応援してくださる方のために、また家族のためにも自分の人生のためにも、すべてをかけてベストを尽くしたいと思います」 ――SNSに気合いの入ったコメントがありました。 「やはりチャンピオンを獲るうえで油断は一切許されないですし、妥協も許されません。その中でやっぱりキャリアを積んでくると変な慣れみたいなものが出てくるというのは自分でもすごく感じていて、ここ数戦はそういった部分を少しでも自分から排除しないといけないなと思っているところです」 「なるべく自分を追い込むというか、やるべきことをしっかりとやり切るっていうところは当たり前のことですけど、そこをもう1回立ち返っていかないとタイトルは遠いなと思ったので、そういったことを心がけてやっています」 [オートスポーツweb 2024年10月12日]
