湘南、4-0で横浜に完封勝利「良いチームになりました」主将DF咲本健太が確信した理由とは
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選2次予選1回戦が7日、開幕。会場となった かもめパークでは第5シードの湘南と横浜が対戦した。 【フォトギャラリー】湘南 vs 横浜 序盤から湘南のペースで試合が進む。前半6分、セットプレーのチャンスを迎えるとキッカーMF7堤澄海からDF4片山寛人が決め、先制すると、21分にはMF7堤が追加点を決め、2-0で前半を折り返す。後半開始1分には、MF7堤がドリブル突破からこの日2点目、チーム3点目を挙げた。さらに後半17分、湘南はCKのチャンス。キッカーMF7堤の放ったボールをMF24椎名恒羽が押し込み、勝敗を決定づける4点目となった。試合は湘南が4-0で横浜に完封勝利し2回戦に駒を進めた。 4-4-2の左サイドで起用され、2ゴール2アシストをマークしたMF7堤は「調子が良かったです。あまり緊張なく、普段通りできました」と飄々と答えるとともに「ドリブルは大好きで負けないって感じでこだわりをもっています。また小さいころからボールをこねるのが大好きだったので、キックにも自信があります」と胸を張った。さらに「(自分の)強みは攻撃力であり、得点を演出するところ。試合では(チームで)4点取って、結果を残せたことは前向きに捉えたいです」と攻撃が大好きなようだ。 たしかにMF7堤の特長が存分に出た試合だった。しかし2トップの一角、FW14小杉謙吾も目立っていた。今回は無得点だったがFW14小杉の走力、突進力にスペースを突く技術。そしてシュートへの意識の高さが発揮されていた。そのことにも触れたい。 「今まででやってきたことが出たと思います」と振り返るのは湘南・屋比久祐太朗監督。湘南の特長は縦への速さ、そして強い推進力。「相手の背中をとって時間をかけずにシュートに持ち込むのがチームの鉄則であり、こだわり。これまで作ってきた攻撃の形がチームで徹底されたことが、いい形で点につながりました(MF7堤)」。 しかし忘れていけないのは担保できるだけの堅守がなければ、心もとなく、屋比久監督も守備をかなり意識している。 堅守に基づいた縦への速さ、推進力はどのように培ったのか。センターバックを務めた主将DF10咲本健太によると、お盆の時期の4日間に実施した夏合宿が大きな要因のようだ。 「合宿でチームの気持ちがひとつとなって、走り込めたことで実力以上のものがでました。そこが今の湘南の強さです」と成果が早速、出たといえる。 また聞けば、これまでチャンスは作るものの、なかなか決めきれなかったという。今回は決めるべき時に決めて4得点。守る時にしっかり守っての無失点となった。「良いチームになりました」とDF10咲本の言葉からチームへの強い手ごたえが感じられる。 なお、2回戦に進んだ湘南は9月16日に湘南工科大附と対戦する。 (文・写真=佐藤亮太)