英 マッチズ が終了:マルチブランドECに問われる「ブランドとの関係性」
ブランドが期待する排他性を実現できるのか
スカイニュース(Skynews)の3月8日の報道によると、マッチズの新しいオーナーは、ベンダーに低料金を強引に要求し、ブランドを疎外し、支払いが大幅に遅れたために、多くのブランドがマッチズとの関係を断ち切ったのだという。ブランドパートナーを失ったことが、閉鎖と管理につながったのだ。マッチズは最近では、10月に新しい割引アウトレットコーナーを立ち上げた。 しかし、業者への支払いに苦慮しているブランドはマッチズだけではない。高級百貨店サックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)も同様の状況にあると報じられている。ShopifyのようなD2Cツールによって、新たに力を得た高級ファッションブランドと、彼らに依存しているマルチブランド小売企業との関係が悪化し続けていることは、この業界のほかの部分にとって良い兆候ではない。 「フレイザーズのようなグループは、アクセスのしやすさとディスカウントに重点を置いているため、ブランドが打ち出したい排他性とは相反するように感じられる」とアトキンソン氏は言う。「値引きは顧客のためだけでなく、バイヤー側にも期待されている。そのため、自社チャネルで簡単にユニットの定価を変えられるブランドにとっては、マージンの悪化はほとんどプラスにならない。自社チャネルでは、ブランドの価値や、商品管理、データ所有権を維持することもできる」。 [原文:Matches Fashion’s shuttering doesn’t bode well for multibrand e-commerce] DANNY PARISI(翻訳・編集:戸田美子)
編集部