【欧州CL】Rマドリード、ミランとの伝統の対決に1-3と完敗 クラシコに続きホーム戦2連敗
<UEFA(欧州)チャンピオンズリーグ:Rマドリード1-3ACミラン>◇5日(日本時間6日)◇1次リーグ第4節◇サンティアゴ・ベルナベウ 【マドリード=高橋智行通信員】王者レアル・マドリード(スペイン)が、ホームでACミラン(イタリア)に1-3と完敗した。 Rマドリードは先週末の国内リーグがスペイン東部を襲った暴風雨による大洪水の影響で延期されたため、10日ぶりの公式戦となった。ミラン時代に選手と監督として同大会に各2回優勝しているアンチェロッティ監督は正GKのクルトワやカルバハル、アラバを欠く中、バルセロナ戦からスタメンを1人変更。エムバペとビニシウスを2トップに配す4-4-2で臨んだ。 ミランはここまでCLで1勝2敗の25位、セリエA7位と低迷する中、フォンセカ監督は中2日という厳しい日程の中、先週末のモンツァ戦からスタメン4人を入れ替え、元Rマドリードのモラタとテオ・エルナンデスを擁す4-3-3で戦った。 試合前、バックスタンドにバレンシア州の大きな旗が掲げられ、災害で亡くなった人々に黙祷が捧げられた。 欧州CL優勝回数1位と2位(Rマドリード15回、ミラン7回)を誇るチーム同士の伝統の一戦は前半、Rマドリードが主導権を握ってスタートし、立ち上がりからエムバペやモドリッチがゴールを狙っていった。一方、左サイドのスピードを生かしたミランは12分、CKからティアウがヘディングシュートを突き刺し、アウェーで貴重なリードを奪った。 それ以降もRマドリードがボールをキープするが決定力不足を露呈。13分にエムバペが決定機をGKメニャンに阻止され、ビニシウスのシュートはキャッチされた。続く20分、ビニシウスがエメルソンのタックルで倒されPK獲得。これを自ら冷静に決め、1-1の同点にした。 試合が振り出しに戻り、拮抗した展開となる中、ミランはプレスの弱いRマドリードの守備網をかいくぐり、31分にラインデルスがコースを突くシュートを放つが、GKルニンにファインセーブされる。続く39分、ゴール正面でパスを受けたラファエル・レオンが振り向きざまにシュート。これはルニンに防がれたが、こぼれ球をモラタが押し込み再びリードを奪った。 Rマドリードは前半終了間際にエムバペがミリトンのスルーパスに反応し、右サイドをうまく抜け出して決定機を得るも、またもやメニャンにファインセーブされた。 前半終了後、ロッカールームに下がる際、不甲斐ないプレーをしたRマドリードの選手たちに対し、スタンドのホームサポーターからブーイングが飛んでいた。 1点を追うRマドリードはハーフタイム、バルベルデとチュアメニを下げてブラヒム・ディアスとカマビンガが投入し、中盤をリフレッシュして反撃に出る。しかし、またもや決定機を作ったのはミランだった。後半7分に右サイドのクロスをラファエル・レオンが頭で合わせるが、ルニンの好守に遭った。 それ以降、Rマドリードが前がかりになってプレーするも攻撃がうまく機能せず、ミランはDF背後の空いたスペースを突いていき、鋭いカウンターを仕掛けていった。 両チームに大きなチャンスがないまま時間が進む中、ミランは28分に左サイドを華麗に突破したラファエル・レオンのクロスをラインデルスがゴール前で合わせ、2点差にした。 追い込まれたRマドリードは36分、セバージョスのクロスをメニャンが弾いた後、リュディガーがシュートを決めるが、VAR介入後、クロスを上げた際のロドリゴのポジションがオフサイドで取り消された。 Rマドリードは終盤、ミランゴールを包囲するが決定力を欠き、最後までエンジンがかからず敗北を喫した。これによりクラシコに続きホームでの公式戦2連敗。1次リーグで暫定17位に後退した。一方、快勝したミランは16位に浮上した。