「ホント上手だな~」バナナマン日村に称えられるほど…「ゴッドタン」の名物Pはなぜ“褒めまくる”のか?
縁を使い捨てない
褒めると同時に、僕がこれまで大切にしてきたことは、安直に人にマイナス評価を下さないことです。 組織で働いていると、人事異動で自分の部署に新しいメンバーが入ってくることはよくあります。 僕が上司として気をつけてきたことは、その人の前部署での評判がどんなに悪くても、あるいは良くても、その評判を鵜呑みにしないということ。なるべく先入観のない視点でその人を捉え、できるだけプレッシャーをかけないように、得意分野を伸ばす、ということを心がけてきました。 逆にダメな部分に気がついた時も「そういうところ、直したほうがいいぞ」と、フラットに伝える。 そうすると、前部署でパワハラにあってメンタルが少し弱っていた若手も、やりがいが見出せなくなっていた中堅も、元気になって、みるみる仕事がデキる人間になってくれることが多い。その後、出世した姿を見ると嬉しくなります。 実は一時期、社内で「佐久間の部署は再生工場」なんて言われたこともあったほど。人のことを簡単に見捨てない、前評判というフィルターをかけて人のことを評価しない。これはせっかくできた縁を大切にする、ということでもあると思うのです。 佐久間宣行(さくま・のぶゆき) 1975年福島県生まれ。テレビプロデューサー、ディレクター、演出家、ラジオパーソナリティ、作家。1999年テレビ東京入社。「ゴッドタン」「あちこちオードリー」「ピラメキーノ」などを手がけ、2019年から「オールナイトニッポン 0(ZERO)」に最年長パーソナリティとして出演。2021年テレビ東京退社。「オールナイトフジコ」(フジテレビ)、「伊集院光&佐久間宣行の勝手に『テレ東批評』」(テレビ東京)のMCとしても活躍している。
佐久間宜行