スペイン報道はイニエスタの“魔法トラップ”とトーレス不発で明暗
2大スターのJリーグ移籍に関しては、スペインでの興味も高いようで、マルカ紙では、前日からプレビュー記事で特集した。リーグ戦折り返し時点でのヴィッセル神戸と、サガン鳥栖のチーム状況をスペインのファンに「イニエスタとトーレスのチームは正反対の世界にいる。 神戸がチームの歴史上最高の折り返しをしているときに、鳥栖はJ1昇格後、最悪の順位にいる」と紹介。両チームの成り立ちや過去の戦績まで説明して、「イニエスタには、多くのチームからオファーがあったが、冒険を始めるのに最善のタイミングだと、楽天のオーナーである三木谷氏のチームを選んだ。三木谷氏は、自分の故郷のチームをサッカーのエリートにしたいと思っている」と、ヴィッセル神戸を選んだ理由にバルセロナの巨額なチームスポンサーにもなっている三木谷オーナーの存在があったことを明らかにしている。 またESPNのアルゼンチン版は、後半6分にドリブル突破をはかろうとしたイニエスタが、後ろからマークにきた柏の伊東純也のタックルに倒され足首を押さえて苦しむシーンの動画を掲載した。 プレーが中断するほど、イニエスタは苦悩の表情を浮かべ痛がったが、「もっとリスペクトすべきだ。なぜ、あんなキックをイニエスタにするのだ。伊東が、伝説の選手の足首を破壊しかけた」と、その伊東のプレーを批判する解説を付け加えた。過剰なメディア反応だが、“私たちの宝に何してくれるの?”の怒りがこもっていたのかもしれない。ESPNも不発に終わったトーレスについての報道はなかった。 試合後、ヴィッセル神戸は、イニエスタの一時帰国を発表したが、これについて、いまのところスペインメディアは、反応記事を掲載していない。だが、スペインでも、その動向が注目されているイニエスタの動きだけに、この短期間での帰国を地元メディアもフォローするのかもしれない。