野球界の常識を根底から覆す大谷。球宴ではどんな活躍をするのか 日本人メジャー初の本塁打王も気になるが、故障には注意やな【岡田彰布のそらそうよ】
打って、走って、投げては夢の世界やったけどなあ
このコラムを書いているときに32号本塁打。あの松井秀喜の年間記録を半分の試合数で抜いた。今後の活躍がめちゃ楽しみよ[写真=Getty Images]
阪神の独走気配が消え、巨人の猛追が始まったセ・リーグ。オリックスが先頭を走るが、依然として混戦のパ・リーグ。プロ野球はいよいよ暑い夏に入っていくが、その前にオールスター、そして五輪ブレークとなる。 オールスターか……。思い出がある。ホンマ、超気持ちいい思い出よ。1980年、オレのルーキーシーズン。うれしいことにファン投票で選ばれた。その年、タイガースから大量選出となり、小林(小林繁)さん、若菜(若菜嘉晴)さん、掛布(掛布雅之)さん、真弓(真弓明信)さん、ラインバックとオレを含め、6人が出場した記憶が残っている。 そんな中、行われた西宮球場での球宴の第1戦。試合中盤、チャンスで出番が巡ってきた。小林さんの代打やったと思う。マウンドには日本ハムの間柴(間柴茂有)さんがいた。そしてオレはバックスクリーン右に3ランを打ち込んだ。これが決勝点となり、いきなりこの試合のMVPに選ばれた。ホンマ、うれしかったし、何やろ、自信がついたというか。それくらい自分には貴重な体験になった。 ホームラン競争にも出たことがある。通算3、4回あると思うけど、その中で甲子園のときは10スイングで7本、スタンドに放り込んだ。これも大事な思い出やね。 ということで、今、日本中、いや世界中が注目しているのが、オールスターで二刀流出場が決まったエンゼルスの大谷翔平のことよ。とんでもないことを続けている。これを書いている日も、朝、速報で32号本塁打を放ったとのこと。驚くべきは、その前日、先発投手として7回を投げて2失点。4勝目(1敗)を飾っていたということなんです。 投げて、打って……といえば・・・
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週刊ベースボール