【高校野球】7イニング制の導入検討へ新組織発足 来年12月に方向性決定へ ビデオ判定も議論
日本高野連は6日、大阪市内で理事会を開き、「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」を設けることを発表した。 7回制については、今年4月に11人の有識者による「高校野球7イニング制に関するワーキンググループ(WG)」を設置。導入に伴うメリットやデメリットの整理、諸外国での実施状況の分析を進めてきた。 この日、WGが理事会で議論の結果を報告。7回制のメリットについて「試合時間の短縮による熱中症リスクの減少」や「6アウトの減少による部員不足チームの安全な試合参加」、「国際基準への習熟」を挙げ、デメリットには「試合を楽しむ時間の減少」、「出場機会の減少」「上部カテゴリー(大学やプロ)などとの連続性の喪失」、「過去大会との記録比較不可、歴史的価値の減少」を示した。 これらの報告を受け、日本高野連の宝馨会長ら15名による「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」を発足。今後は、WGから指摘された諸課題を検討して来年12月までに対応策をまとめるとし、井本事務局長は「実施可能かも含めて(議論を)進めていく」と、導入の可否を含めた話し合いを行うとした。ビデオ判定の導入も、この場で議論される。 今年は、センバツから低反発バットを導入し、夏の甲子園では一部の日程で2部制を実施。宝会長は「今後も諸課題に真摯に取り組みながら、引き続き高校野球が健全な方向で進んで行くように尽力していきたい」とし、7回制導入については「まずは時間短縮について最大限の努力をする。それが短縮できれば、議論の方向も変わっていくと思う。最大限努力しても、時間がかかりすぎるということであれば、7イニング制の導入もやむを得ない」と話した。
報知新聞社