“じゃこ天騒動”に“ヨーロッパに渡った柑橘”…「グルメ×政治」から見る愛媛の1年
100年後、愛媛でミカンが採れなくなる!? 暑さにも強い「河内晩柑」を世界へ
愛媛の柑橘について、衝撃の調査結果が発表されました。 100年後、温暖化の影響で愛媛からミカンが採れなくなるというのです。 こうした中、今年ある柑橘に注目が集まりました。 県農林水産部 谷中康太さん: 「同じ香酸系の柑橘でユズが世界的に人気になっていて、フレーバーとして。同じにおいもあってユズと同じような使い方もできるこの河内晩柑であればユズの先、“ネクスト・ユズ”ですね」
比較的暑さにも強い河内晩柑を国外向けの主力品種に。 河内晩柑生産者: 「まさかヨーロッパに行くようになるとは思わんかった」
県と愛南町、それに生産者のチームが乗り込んだのは、グルメ大国・フランス。 河内晩柑を「misho」というブランド名で売り込みます。 知事: 「これがmishoです」 愛南町農業委員会 河野仁会長: 「mishoを作ってます、河野と言います」
そして、訪問の最後にサプライズで中村知事を出迎えたのは、この市場のトップであり、マクロン大統領の盟友、ラヤニ氏。 知事: 「mishoを通じて他へ広がってくるきっかけができればなと思ってますね」 ラヤニ氏: 「魚など他にもおいしい食材が他にもあるならその契約も考えます」 知事: 「ありがとうございます」 実はこの出会いとこの言葉が、後に愛媛のピンチを救うことになります。
中国が日本産水産物の輸入をストップ 「養殖ブリ」の輸出拡大めざして
福島第一原発の処理水放出の影響で、中国が日本からの水産物の輸入をストップ。県産養殖魚への影響も懸念される中…
シェフ: 「今回ブリを食べてもらう中で分かりやすいお刺身、もう一つがカルパッチョ」 またもや美食の都・パリで現地のバイヤーらを招いて、県産の養殖ブリをPRする商談会が開催されました。 レストラン関係者: 「口の中でとけるような食感でみかん味のソースととても合っていたよ」 参加者: 「とても繊細で軽い味わいだね。鮮度がよくわかった」 輸出先の拡大を目指して行われたこの商談会。実は、河内晩柑、mishoのセールスで出会ったラヤニ氏とのコネクションから実現したのです。 ブリ養殖 大塚哲平さん: 「(今回の商談会は)大歓迎で、国内だけじゃ値段も安いし、どんどん海外に需要を求めて売ってもらって値段を上げてもらえれば。魚価をあげてもらわないことにはなかなか経営ができていかない」