トーシロが平然とタタキとコロシをする「SNS闇バイト時代」に、家族と自分を守る方法とは?
首都圏で立て続けに発生している「闇バイト」による凶悪事件。先週、警視庁を中心とした合同捜査本部も設置されました。SNSでスカウトされた「素人」が、思考停止のまま人を殴る、殺す……まさに異常事態です。 この記事の他の画像を見る 個人情報を握られた程度の脅しで、強盗や略取といった取返しのつかない犯罪をやってしまう。リスク比較や危機判断が出来ない、途中で立ち止まり、手を止めることをしない。だから殺してしまう。 警察が最も危惧しているのは、この手法がプロの犯罪者たちに広く認識されてしまったという点です。そうか、世の中には個人情報を握られた程度で、何でも言うことを聞き、殺しまでやるヤツがいるのか。SNSでいくらでも集められるし、どうせ捕まるから報酬も払わなくて済む、これは便利だ、と気づいてしまったんですね。 先日起きた、犯罪グループの内輪モメによる暴行事件も、実行役は事情を知らない素人でした。内部抗争の鉄砲玉にすら素人が活用され始めたのです。今後も素人が捨て駒となる犯罪が増えるはず。 では、私たちが素人強盗のターゲットにされない為にはどうすればよいのか?出来ることは限られます。まずは自宅の状況を外部に漏らさないこと。 闇バイト組織はかなり分業化されており、ターゲットを探す情報収集部隊が存在すると言われています。例えば電話・郵送アンケートを装って「銀行を信用していますか」「老後の蓄えはありますか?」といった質問で宅内の資産状況を聞き出す。 特にここ数週は、衆院選に伴う電話アンケートが多数実施されているので、それらに紛れ、マスメディアを名乗って堂々と情報収集している可能性すらあります、ご用心を。 また家に上がり込むタイプの何らかのサービスを「不自然な激安価格」で提供するようなチラシ・勧誘にも注意が必要です。うっかり家に招き入れたら、間取り、金庫の有無、家族構成、生活パターンまで聞き出される恐れがあります。 ちなみに「家に現金を置かない」は根本的な回避策にはなりません。現金がなければ諦めるのはプロだけ。素人は「金が無いなら脅せ、暗証番号を聞き出せ」というボスの雑な指示を受け、脅したつもりが手加減できずに殺してしまう。実際そういった事件も起きています。「金が無いなら体さらってこい」「場所を変えて暗証番号を聞き出せ」と命令されると、何のためらいもなく「略取」という非常に罪の重い犯罪をカジュアルに実行してしまう。つい先日も起きましたね。 被害者たちがなぜターゲットにされたのか、実はまだ詳細が判明していない状況でもあり、すでに外部に漏れ出た「何らかの情報」が元になっている可能性も考えると「情報を出さない」だけでは限界があります。そこで必要となるのが「物理的な防衛策」です。