更年期は自分の生き方や働き方を「更新」するとき…人気スタイリスト・大草直子さんに聞く「更年期の向き合い方」
人気スタイリスト・大草直子さんに聞く 更年期の向き合い方
人気ファッション誌などでスタイリストとして活躍する大草直子さん(52)は、更年期と向き合いながら活動している。 ――更年期かなと感じたことは? 大草直子さん: ものすごい(気持ちが)落ちた。すごく自分でびっくりしちゃって。あとは、ちょっとイライラするとか。 一番最初に変化を感じたのは40代前半だと話す大草さんは、辛い時ほど体を動かした方が良いと明るく話す。 大草さんは自身の更年期の経験やアドバイスをスタイリストならではの視点を交えてSNSなどで発信していて、更年期は、自分の体型、体調、顔、髪など、“今、己のありのままを受け入れる時期に来た”という変化のシグナルだという。 特にファッションは気持ちを上げてくれる要素でもあるが、ピタッとはまらず似合わない服があって落ち込む時もあるが、そんなとき、具体的な対策として一番有効なのは、”シャツ“だという。 ――頑張っちゃうけど身体は20代と違うから、ちょっとしんどかったり… 大草直子さん: しんどいっていうシグナルはやっぱり見逃さないでおいてほしい。そのサインを気づけるのは自分だけだから。 大草さんと同世代の島田アナ。自身も軽く小言を言うつもりがなぜか歯止めがかからず、想定以上の感情が出た時、感情の振れ幅に驚いたと話す。 「今日は何ご飯食べたの?」「今日の宿題やったの?」「今日、体調が悪そうだけど大丈夫?」これらは全て外に目を向けている。家族、会社内、同僚、友達…全て外に目を向けていたのを例えば「私、大丈夫?」「食べたいもの食べてる?」「本当によく頑張ってるよ」と、自分に戻すことも大事だという。
更年期って、ちょっとネガティブみたいな印象?
人前で話せない、男性の前だと声をひそめなきゃいけない、そういうイメージは確かに今までもあった。昔は更年期についてあまり情報もなく、自分に更年期がくることが怖いと思っている女性もいたり、逆に男性は女性にどう接していいか分からないという声もある。 しかし、今はさまざまな情報、手当てや治療もある。だから、更年期は決して怖いものではないと大草さんはいう。
「更」年期は自分の生き方を、働き方を「更新」するとき
更年期は、一度、人生のスピードやキャリアの向き合い方を「更新」するときだという。 今までと同じである必要はなく、10年前と同じ体調、同じ体型、同じ顔、同じおしゃれである必要もない。更年期は変わっていくものだということをベースにして、今この時に少し立ち止まる、ある意味「タイミング」と「きっかけ」である。 更年期を正しく知り、前向きに考えることで社会の理解がより進んでほしいと願う。 (執筆:林ひなの)
林ひなの