「誰か助けて」ムクドリの群れが名古屋の中心に…“鳴き声やふん”に飲食店が大迷惑!「全然逃げない」“おもちゃの銃”の効果は?
(男性) 「いつもこんな感じ。うるさいときは、もっとうるさい。ふんが怖い、もしされたら嫌だな」 (女性) 「いやです。どうにかしてほしいが、寝床がなくなるのはかわいそう。森に行ってほしい」 ところでなぜ、名古屋の中心部・中区伏見に、ムクドリは集まってくるのでしょうか? 専門家に聞いてみると… ■フクロウやヘビから逃れるために (名城大学 農学部 生物環境科学科 橋本啓史准教授) 「一つは、天敵が街中の方が少なく、安心して夜過ごすことができる。それから、(夜でも)明るいことや、人通りが多いところも、天敵が来にくい条件」 夜でも人通りが多い都市部。フクロウやヘビなど、ムクドリが天敵から逃れる好条件がそろっています。 観察していると、気になることがひとつ… (松田記者) 「飲食店側の木には、たくさんムクドリが止まっているが、信号を渡って向こう側の木には、一切いない」 交差点付近にある、4本のケヤキの街路樹だけに集中するムクドリ。これらが寝ぐらです。 しかしなぜ、それ以外のケヤキには近づかないのか? (橋本准教授) 「集団なので、少数だけが『別の所に行ってみよう』ということは、なかなかない。簡単には場所を変えない」 毎日繰り返される騒音とふん害。レストランを営む仲江さんは、苦肉の策で、大きな音だけが出る「おもちゃの銃」を去年、購入。 (仲江店長)「音出しまーす」 ■「おもちゃの銃」で威嚇!その効果は… まるで発砲したような大きな音。これに反応して、木から離れるムクドリもいましたが… あっと言う間に、元の場所へ戻ってきました。 (広小路キッチンマツヤ 仲江待瑳海料理長) 「夜9時にやったとしても、10時~11時には、また集まってしまう。最初のころは、何回も何回もやって、あまりいなくなった。ことしはもう慣れたのか…」 もはや「おもちゃの銃」の効果もなし…。仲江さんは、途方に暮れています。 (仲江店長) 「私としては、個人の対策を超えていると思っていて『誰か助けて』という感じ」 名古屋市が管理する街路樹を、住民が切り倒すことももちろんできず、どうしたものか…
(橋本准教授) 「木には来ないが、電線や建物の上に来るなど、同じ場所に集まる場合もあって、なかなか対策がどこも見つかっていない」 名古屋市も、ムクドリ対策として、ケヤキの剪定はするものの効果なし! 仲江さんたち商店街のみなさんは、ことしも、葉が完全に落ちる真冬を待ちわびています。
CBCテレビ