最後にドラマ 「超攻撃型」横浜マ、逆転に5万人歓喜 ACL
◇サッカー・アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦(11日、日産スタジアム) 【写真特集】サッカーACL 横浜マ-アルアイン 第1戦 ◇○横浜F・マリノス(J1)2―1アルアイン(アラブ首長国連邦)● ドラマは試合終盤に待っていた。「超攻撃型」を掲げ、初めてACL決勝の舞台に立った横浜マが逆転勝ち。キューウェル監督は「選手たちは下を向かず、前を向いて自分たちのサッカーをやり続けてくれた」とたたえた。 前半13分、スピードを生かした相手の攻めからシュートを許す。GKポープ・ウィリアムが防いだものの、こぼれ球をM・バルーシに詰められ先制された。 決定機を決めきれずにいた横浜マだが後半27分、ついに攻撃が実を結ぶ。ボールをつなぎ続け、ヤンマテウスの右クロスに、植中朝日が頭で地面にボールをたたきつけるようにしてネットを揺らした。 さらに後半41分、再びヤンマテウスのクロスに宮市亮が右足ボレーで合わせ、ゴール前で渡辺皓太が詰めた。一時はオフサイドと判定されたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入の末にゴールが認められ、5万3000人超の観客が大いに沸いた。途中出場からの逆転ゴールに、渡辺皓は「何かしらやってやろうと思っていた。(得点後は)自然と感情が爆発した」。 横浜マが掲げる「超攻撃型」のサッカーは、背後を取られるリスクを承知で高く位置取るDFラインによって支えられる。アルアインのロングボールと俊足の選手を生かすシンプルな攻めに苦しんだが、ひっくり返した。 25日(日本時間26日)にアウェーで迎える第2戦は、より厳しい戦いが予想される。植中はチームの攻撃的なスタイルと同様に、強気な姿勢を貫く覚悟だ。 「相手は死ぬ気で来ると思うが、それをはね返すくらいのパワーで勝ちたい」【高野裕士】