「高尾山」7月は大輪の「ヤマユリ」が見ごろ! 絶景「1号路」ハイキング
■歩きやすい登山道を進み、薬王院を経て高尾山山頂へ(高尾山駅~高尾山さる園~薬王院~高尾山山頂)
高尾山駅周辺を見学しながら1号路をさらに進もう。スギの巨木「高尾たこスギ」や「高尾山さる園・野草園」を過ぎたら、薬王院の「浄心門(じょうしんもん)」をくぐり、赤い灯籠(とうろう)が並ぶ道を進む。展望台周辺から薬王院にかけて、筆者イチオシのヤマユリの群生エリアである。 古くから自生するヤマユリの中には、一株に10の花をつけるものもある。また、7月初旬は鮮やかな青や紫のヤマアジサイとのコラボレーションが見られるので、ぜひ楽しんでほしい。 さて、浄心門から10分ほどで、薬王院手前の分岐が現れる。舗装され、緩やかな登り坂の女坂と、急勾配の階段が待ち受ける男坂だ。体力に合わせて好きな方を選ぼう。いずれのコースも10分程度で薬王院本堂に到着する。 薬王院本堂から山頂へは20分ほどの道のりで、階段を使い境内を抜け、なだらかな土の道を進む。山頂はもうすぐだ。山頂は広く、茶屋や、観光案内を行うビジターセンターもあり、多くの人がお弁当を広げて昼食を楽しんでいる。天気の良い日には富士山が見える。
■高尾山山頂で景色とヤマユリを満喫。5号路を経て3号路で下山する(高尾山山頂~5号路~3号路)
山頂で休憩したあとは5号路へ。1号路と比べると人が少なく、より自然を感じられる。もちろん5号路にもヤマユリは数多く咲いている。周回ルートである5号路を半周すると、3号路との分岐に着く。そこからは3号路で下山開始だ。 高い木々に囲まれた3号路は、1号路とは打って変わって静かだ。虫の声や風の音を聴きながらゆったりとした山歩きが楽しめるだろう。 山頂から5号路・3号路を経て下山すると、薬王院の浄心門に合流する。山頂から浄心門までは60~70分だ。ルートの途中にトイレはないので、下山前に山頂で済ませておこう。浄心門から先は行きと同じ道なため安心だ。帰りはケーブルカーやリフトでショートカット! というのもあり。帰りの体力次第で調整してほしい。
■まとめ
今回は、シーズンを通じて多くのハイカーで賑わう人気の高尾山を紹介した。すでに慣れ親しんだコースかもしれないが、四季折々の植生を楽しむのも登山の魅力のひとつと考え、今回はヤマユリにスポットを当てた。 ここで紹介したコース以外にも、体力に自信のある方は、足を延ばして景信山(かげのぶやま)や陣馬山(じんばさん)までヤマユリに囲まれながら縦走するのもよい。 また、7月は暑さ対策が必要。こまめな水分補給とともに、暑熱対策をしっかりしてほしい。 高山に咲く可憐な植物もよいが、大胆に咲き誇る大輪の花もよいものだ。ぜひ、高尾山の新たな魅力に触れてほしい。 転勤で移り住んだ山梨県で富士山の美しさに魅了され、夫婦揃って登山にのめり込む。以来6年、富士の絶景を求めて山梨百名山や関東百名山を中心に385座を登頂。 基本的に日帰りでライトな登山が好みだが、密かに鳳凰三山テント泊を夢見ている40代会社員。 現在は富士山の麓・御殿場市在住。
河野 美花