【いつか泊まりたい山小屋#48南アルプス・北沢峠こもれび山荘】山もグルメも大満喫!南アルプス北部の玄関口に建つ山小屋
山小屋から目指すおすすめルート【北沢峠こもれび山荘~甲斐駒ガ岳 片道約4時間20分】
仙丈ガ岳、甲斐駒ガ岳、栗沢山など山小屋周辺には人気の山がいくつもあるが、せっかく一泊するなら、なかでも行動時間の長い甲斐駒ガ岳に挑戦してみてほしい。北沢峠からの登り方はおもに2通りある。 ひとつは、北沢峠こもれび山荘のすぐ裏に延びる登山道を進み、双児山と駒津峰を経由し山頂へ至るコース。もうひとつは、長衛小屋まで少し下って登山道に入り、樹林帯と大きな岩が堆積したゴーロを繋いで仙水峠に向かい、そこから駒津峰に合流して山頂へ至るコースだ。いずれも行動時間は片道4時間以上。双児山経由のルートはより長く稜線上での景色を堪能でき、仙水峠経由のルートは森歩きと岩歩きを堪能できる。景色が全然違うので、往路と復路でそれぞれのコースを歩くのもいいだろう。 甲斐駒ガ岳登山のハイライトは、花崗岩に覆われた山頂付近。登山道の周辺には大小さまざまな岩が点在し、地表にはまるでビーチのような白い砂礫が広がる。さらに山頂に近づくと、岩をよじ登る直登ルートとトラバースルートというふたつの道が出現。いずれのルートを進むにせよ、落石や転倒に注意しながら慎重に山頂を目指そう。山頂に着くと、となり合う仙丈ガ岳の勇姿はもちろん、八ガ岳、富士山などを一望できる。 ちなみにこの甲斐駒ガ岳、ふもとの伊那谷で暮らす人々には、“東駒ガ岳”と呼ばれている。山頂には両面に「甲斐駒ガ岳」「東駒ガ岳」と書かれた標識があるので、記念撮影の際にはぜひ注目してみてほしい。 山小屋名そのままに、周囲に広がる針葉樹林のこもれびに癒される、北沢峠こもれび山荘。バス停の目の前という立地上、通過してしまう人が多いかもしれないが、それはあまりにもったいない。連泊して山小屋での滞在を充分に楽しみつつ、バリエーションに富む南アルプス北部の山々を歩き尽くそう。 北沢峠こもれび山荘 ・標高:2、036m ・営業期間:4月25日~11月4日 ・宿泊料金(税込):1泊2食12、000円~、素泊まり(寝具付き)8、500円~ ・電話番号:080-8760-4367 ※電話予約は基本的に不可。予約は「Yamatan」専用ページ(www。yamatan。net/hut/komorebisanso)から可能。 ※この記事は、2024年9月5日現在の情報となります。最新情報は、山小屋の公式ウェブサイトやSNSをご参照ください。 写真&テキスト◎松元麻希
ランドネ編集部