ペットが熱中症に? IoT時代のセキュリティの落とし穴とは?
また、こういったサービスの利用以外にも、すぐに実行できる対策として「ファームウェアの更新」が有効だと佐藤さんは語ります。ネットに繋がる家電やゲーム機器などは「ファームウェア」と呼ばれる基本ソフトを定期的に更新してネットやデジタル放送経由でユーザーの機器に提供しており、これには機能の改善や新機能の追加だけでなく、不具合の修正やセキュリティ対策の強化などを盛り込んでいます。ユーザーが定期的にメーカーに確認して最新のファームウェアに更新することはセキュリティ対策に有効だと言えるでしょう。また、もしもネットに繋がった機器が明らかに不自然な挙動をしたり見たことのないメッセージを表示したりした場合などは、ネット接続を切断してメーカーに問い合わせると良いでしょう。 かつて、ウイルスソフトや不正プログラムを配布するネット犯罪者の多くは、イタズラを目的とした愉快犯でした。しかし最近では、個人のプライバシーの漏えいを目的としたものや、ネットバンキングの不正操作などを介して個人の財産を狙った犯罪者が横行し、平成26年度警察白書によると昨年度のネット犯罪の検挙数は過去最高を記録。犯罪の組織化、複雑化が進んでおり、その手口もますます巧妙になっているのだそうです。ネットに繋がる機器も、ユーザーに被害を与えるネット犯罪も双方が複雑化するなか、家庭内におけるセキュリティ対策を“知らないから”という理由で放置することは、非常に危険だと言えるのではないでしょうか。 (執筆:井口裕右/オフィス ライトフォーワン)