能登に世界のエール ジャパンテント 留学生が寄せ書き
●「頑張れ」「愛し合って」「諦めないで」・・・ 「第37回JAPAN TENT-世界留学生交流・いしかわ2024」(同開催委員会主催、北國新聞社特別協力)は2日目の23日、留学生約80人が金沢市のしいのき迎賓館に集まり、能登半島地震の被災地へのエールを寄せ書きした。「頑張れ」「互いに愛し合って」。参加者は復興を目指す被災者を思い、それぞれの母国語で力強いメッセージをしたためた。 「諦めないで」。インド出身のナタラジ・ニランさん(24)=東大大学院1年=はヒンディー語でこう記した。今年2月、大学で被災者から被害状況を聞いたといい、「諦めなければ必ず乗り越えられると、その人に教えてもらった。元の暮らしを取り戻せるよう願っている」と語った。 会場には縦180センチ、横360センチのパネル2枚が用意された。このうち1枚には森下光伸さん(49)=珠洲市蛸島町出身=が能登のキリコをイメージして描いた昇り龍を配し、もう1枚には「福」の文字を記した。 芝浦工大の大内浩芝名誉教授が能登のキリコ祭りについて紹介し、留学生はホスト家族とともに「歌ったら心が温まる」「雨が降ってから空はまた明るくなる」などと書き込んだ。「のとドン」「わくたまくん」など能登ゆかりのキャラクターを描く学生もいた。 ベトナム出身のチャントゥーフエンさん(21)=事業創造大学院大2年=は日本語で「七転び八起き」と書き、「何度でも立ち向かえば明るい未来が待っている」と強調した。 留学生に同行した羽咋市職員の長松航平さん(26)=珠洲市蛸島町出身=は、パネルいっぱいに並ぶ激励のメッセージを眺め「これを見ればみんな元気になると思う」と喜んだ。 地震で七尾市矢田町の自宅が半壊した学生ボランティアの今川華世さん(19)=北陸学院大2年=も数々のエールに感動し、「来年は能登にも足を運んでもらいたい」と話した。 パネルは最終日の25日、留学生の意見交換会が開かれる金沢市の金沢東急ホテルに展示される。