【未来へつなぐ戦い】「絶対に僕らが強い。このエスポラーダ北海道をF1に残して、恩返しする」守護神・関口優志の覚悟|Fリーグ
昨シーズン、6年ぶりに帰還したエスポラーダ北海道の守護神・関口優志。 「エスポラーダの選手として、トロフィーを掲げたい」 強い思いを胸に地元へ戻ってきたものの、チームの成績は振るわなかった。1年目は、怪我のためシーズンのほとんどをリハビリに費やした。満を持して臨んだ今シーズンも、チームを上位に導くことはできなかった。しかも、順位は最下位。 「不甲斐なさ、後悔を強く感じた」 ただし、振り返っている余裕はない。「自力残留がなくなった時に入替戦にすべてを捧げよう」と、心を切り替えた。「絶対に2連勝する」。その先へつなげるために。 名古屋オーシャンズで培った勝者のメンタリティは、一人だけもっていても意味がない。関口が、大黒柱として、導かなければいけない。 「絶対に僕らが強い」。そう確信する守護神の、覚悟とは。 ※インタビューは2024年2月1日に実施しました #未来へつなぐ戦い|特集
ホームでの復帰戦は「鳥肌が立った」
──入替戦の話の前に、まずは改めて昨シーズン、6年ぶりに北海道に戻ってきた思いを教えてください。 エスポラーダ北海道でフットサルを始めて成長させてもらい、名古屋に声をかけてもらい移籍して、そこでリーグ優勝を経験し、日本代表にも選ばれてワールドカップの舞台も経験しました。やはりいつかは故郷に帰りたいと思っていたし、自分の原点であるエスポラーダの選手として、トロフィーを掲げたい。自分の経験してきた物をこのクラブに還元して、目標を叶えるために、戻ることを決めました。 ──復帰が決まり、ファン・サポーターからはどんな声をもらいましたか? 名古屋のサポーターからは、「寂しい、行かないで」とたくさん引き止めてもらいました。北海道のサポーターは、やはり「やっと帰ってきてくれる」という声が一番多かったですね。僕が退団してから、Fリーグを見るのをやめてしまったけど、「戻ってくるならもう一度、見にいくね」という言葉もありました。7年も空きましたけど、これだけ喜んでもらえるのはすごくうれしいことですし、戻ってきたからにはしっかりやらないと、という気持ちがより一層高まりました。 ──ただ、戻ったタイミングでは、まだ怪我のリハビリ中でした。試合に出られないもどかしさも? もちろん出たいという気持ちもありましたけど、痛みがあっても出れるような怪我ではなくかなり大きな怪我だったので、「早く治らないかな」ということばかりを考えていました。もどかしさより、「早く怪我前のコンディションに戻したいな」というほうが強かったですね。出られなくても、少しでもチームに貢献したいと思っていたので、戸田貴英(現バサジィ大分)や山下颯大にアドバイスをしたり、まずはクラブがいい結果を出せるように自分ができることに目を向けていました。 ──長いリハビリを終え、2022-2023シーズンの最終節で、1年2カ月ぶりにFリーグのピッチに立ちました。 試合に出たタイミングが、ホーム最終節の立川アスレティックFC戦でした。後半から僕がピッチに立った時の会場の雰囲気には鳥肌が立ちましたし、「おかえり」という声も聞こえて涙が出そうになりました。 なるべく前向きに考えるようにはしていましたけど、人生で手術をする大きなケガも初めてで、サッカー、フットサルをこれだけしない時期はなかったので、やっぱりしんどかったですし、辛かったリハビリの生活もフラッシュバックして……。頑張ってきてよかったと思えた瞬間でした。