「スポーツクライミング」上越市の本格ジムが人気!国内トップ選手がコース監修、初心者向けも充実
パリ五輪で男子の日本勢初のメダリストが誕生したスポーツクライミングを体験できるジム「ジェイプラス」(新潟県上越市富岡)が、人気を集めている。大会誘致も視野に入れた本格的な施設だが、初心者も楽しめるよう工夫を凝らしており、競技が地域に浸透することを目指している。 スポーツクライミングは東京五輪で初採用された競技で、パリ五輪でも男女ともにメダル争いに加わり注目された。ジムでは都市型スポーツとして若年層を中心に競技人口が拡大している「ボルダー」種目を体験できる。ホールドと呼ばれるカラフルな突起物に手や足をかけて壁をよじ登り、より難易度の高いコースを攻略して楽しむ。 運営するのは中田原のソフトウエア業「ジェイテック」。德道茂社長(62)は「この地域でIT事業を展開していくには、若者が地元に戻りたいと思える居場所づくりが必要だ」と狙いを語る。 国の補助金を活用し、上越ウイングマーケットセンター内の空き店舗を改修して6月に本格オープンした。約330平方メートルに、高さ約4メートル、85~160度の傾斜がある壁9面を設置。未経験者から上級者まで楽しめるよう難易度別に約70コースを用意した。 コースの監修は2024シーズンリード日本代表の田中修太選手(24)=妙高市出身=ら国内トップ選手が手がけた。 施設には更衣室や足洗い場を備え、初心者や親子連れも親しめるよう休憩スペースを広く取るなど快適性を追求。休憩スペースは選手の待機場所にも使えるため、5年に一度、県内で開催される北信越国民スポーツ大会の会場などに提案したい考えだ。 県内大会を主管する県山岳協会は現在、板倉区の旧山部小学校体育館に、高い壁を登る速さを競う種目「リード」の壁を整備中だ。德道社長は「北信越から人が集まりやすい地の利を生かしたい」と力を込める。 今後はIT技術を活用し、自社の強みを生かした運営を見据える。8月には店舗が無人でも利用できる入退場システムを導入。大人の月会員のうち、施設を安全に利用できる経験者には営業時間外や定休日の利用も案内している。 ジム責任者でジェイテック執行役員の田中加織さん(50)は「初心者から愛好家までが集まり、刺激を受けながら上達できるジムにしたい。パリ五輪を機に興味を持った人にも訪れてほしい」と話している。 ジェイプラス:初回登録料1650円、1日利用料は大人2200円。登録料、シューズなどのレンタル料込みの1日体験パックは大人2500円(初心者向けの壁限定)。平日午後4時~10時、土日祝は正午~午後7時。休業日はインスタグラム(jplusclimbing)やホームページで確認する。問い合わせは、025(520)5225。