レフティって武器なんだよ――子どもに“気づき”を与える意味でも『左利きの会』の活動は意義があった【コラム】
「良い経験になってくれれば嬉しいな」
“40メートルFK弾”は今も語り草。現役時代は自慢の左足で魅せた岩本輝雄氏が発足させた『左利きの会』が12月23日、横浜市内で初の活動を行なった。 【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集! 左利きを条件に、子どもから大人まで30人が集まった。太田宏介や福森晃斗らJリーグで活躍するレフティも、岩本氏の呼びかけで駆けつけた。 リフティングやロングキック、サイドチェンジにクロス。岩本氏らがお手本を見せ、参加者たちと一緒にボールを蹴る。「パンチ力あるね!」「ナイスタッチ!」など、レフティたちのプレーに声をかける。 自分と同じ左利きの成長を手助けできればとの想いで、会を立ち上げた岩本氏。今回の活動を終えて、「子どもたちにとっても、良い経験になってくれれば嬉しいな。けっこう上手い子もいたよね」と笑顔をのぞかせる。 左利きはまだまだ少ない。参加者の中に、所属チームでレフティは自分だけという子どももいた。 だからこそ希少価値があるとも言える。太田はレッスンを始める前に「試合にたくさん出られた。特しかない」と、左利きであることのアドバンテージを伝えている。 プロの世界でも、レフティは1つの専売特許と見られる傾向がある。大勢を占める右利きとは異なるスタイルでプレーできる。“違い”を生み出し、絶妙なアクセントになる。 一方で、その強みをまだはっきりと認識していない子どもたちもいるかもしれない。左利きのメリットに気づかないままでは、もったいない。 その“気づき”を与える意味でも、『左利きの会』の活動は意義があったと思う。ある参加者の母親が教えてくれた。「息子が、左利きという自分の武器があるんだってことが分かったみたいで、すごく良い経験でした」と。 マリノスファンだというその子が今後、自分の武器に磨きをかけて、さらに楽しくプレーできれば、岩本氏もきっと喜ぶはずだ。 取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
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