がんリスク確認が1回5分の採血だけで。“タイパ時代”の先端検査をリアル体験してみた|STORY
みなさんは、がん検査を受けたことがありますか? 胃、大腸、子宮……など部位ごとにそれぞれの検査法で受けたことがある方がほとんどだと思いますが、その検査によっては不快感や苦痛を伴う場合もあります。ところが最近では、採血だけで悪性度の高いがん細胞の有無を調べられる検査“マイクロCTC検査”というものがあるのです。この技術はどのようなものなのでしょうか。そんな先端の「がん検査」をSTORYライター笹が体験してきたのでレポートします!
40代にもなると、がん検査の必要性もアップ
今や、がんは2人に1人がなる病気ですが、「自分は大丈夫」と何の根拠もなく思っている人がほとんどなのではないでしょうか。医学の進歩で、がんは初期に見つかれば治る可能性が十分高いにもかかわらず、40歳以上では43%以上ががんで亡くなっているのが現実。 早期発見ができれば、治る可能性の高い病気であるにもかかわらず、まだまだ多くの人が亡くなるのは検査をしていないからだそう。STORY世代においては「健康診断などはしていても、忙しくてがん検査まではしていない」「がん検査は費用が高い」「検査に苦痛を伴うものもあるから嫌」など理由はさまざま。でも、採血だけで済むマイクロCTC検査なら負担なくできるというメリットがあるので受けやすくなると思います。尿検査や遺伝子検査での簡易検査と比較してどうなの? という質問もありますが、簡易検査では、がん細胞の有無ではなくリスクがおおまかにしか分からないそうなので、やはり精度の高い「マイクロCTC検査」が有力と言えます。
マイクロCTC検査とは
健康な人であっても、人には1日で5000~6000個のがん細胞が生まれるのですが、その都度、「免疫」で退治しているのだそう。しかし免疫力の低下するタイミングで抵抗力が落ちると、がんが育ち始める。がん細胞の大きさが1mmほどになると、がんは血液中のブドウ糖を得るため新生血管で近くの血管とつながり、酸素と栄養を吸い取り増殖していく……というなんとも不気味な構造。 増殖の過程で、新生血管を通じて血管内に漏れ出し、血中を循環しているがん細胞を「CTC(血中循環がん細胞=Circulating Tumor Cell)」と言います。その血中のがん細胞を検出することで、 全身のがんのリスクを細胞レベルで発見することができる先端のがん検査がCTC検査なのです。