政局不安定も株価は意外な値動き 年末には4万円の可能性も!?【WBS】
衆議院選挙では自民・公明の両党が大きく議席を減らし、過半数を割り込む215議席に。野党は立憲民主党・国民民主党などが躍進し、無所属の議員などを合わせ、250議席を獲得しました。政局が流動化する中、今後の日本の経済はどうなるのでしょうか。 28日、午前9時。政局の不安定化を懸念して、取引開始とともに先週の終値から150円ほど下げて始まった日経平均株価。しかし、取引開始からおよそ20分で、一時700円ほど上昇。株のトレーディングルームでは、投資家からの問い合わせに戸惑うディーラーの姿がありました。 「正直よくわからないんですよね。何で上がっているのか。みんな下がると思って身構えていたんですけど」(大和証券 ディーラー) 28日の終値は、先週末の終値から690円以上高い、3万8605円に。背景の一つにあるのが選挙の結果を受けて進んだ円安です。円相場は一時1ドル153円台後半と、およそ3カ月ぶりの円安ドル高水準となりました。 「政権が不安定になるということで、日銀の緩和姿勢は継続せざるを得ない」(「SBIリクイディティ・マーケット」の鈴木亮専務) 政局の先行きへの不透明感から、今後、日銀が追加の利上げをしづらくなるという見方が広がり、円売りドル買いにつながったのです。 円安を受けて輸出関連株が買われたことも株価の上昇につながりました。 選挙の結果を受けて今後のマーケットはどう動くのか。専門家は、条件によっては年末にかけて株価は大きく上昇する可能性があると指摘します。 「石破総理は会見の中で、野党との連携交渉はまだ何も考えていないとのことだったが、今回大きく票数を増やし議席を増やしたところでいうと、連携先に国民民主党が該当するのかなと考えられる。国民民主党が常々政策として述べている賃上げ、減税の拡充とか財政拡張的な政策が並んでいるので今後自公との交渉が進む過程で、国民民主党が述べていた政策が実現されていくという可能性がある。年末段階で日経平均株価で4万円という水準で考えている」(「大和証券」日米株チーフストラテジストの坪井裕豪さん) ※ワールドビジネスサテライト