【厚生年金】夫婦2人分の年金収入は額面「23万483円」、手取りはどれくらい?
老後は原則として年金をもらえますが、年金も会社員の給与と同様に社会保険料と税金が天引きされます。 ◆【シミュレーション】老後の年金:税金と社会保険料がいくら天引きされ、手取りはいくらになるのか。 そのため、予想していたよりも実際の手取り額が少ないことに驚く人も少なくないです。 では、年金からはどれくらい社会保険料と税金が天引きされるのでしょうか。 本記事では、標準的な夫婦がもらう年金額である額面「月23万483円」の手取りがいくらになるのかをシミュレーションします。 夫と妻にわけて、それぞれ手取り額をシミュレーションするので、ぜひ参考にしてみてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
標準的な夫婦の額面年金は月23万483円
厚生労働省「令和6年4月からの年金額等について」によると、2024年度の標準的な夫婦の年金支給額は額面で月23万483円です。 ここでの標準的な夫婦とは、平均年収約527万円で40年間会社員として働いた夫と会社員経験がない専業主婦の妻の夫婦をさします。 年金額の内訳としては、夫の年金額が額面で月16万2483円、妻の年金額が額面で月6万8000円です。
標準的な夫婦の年金額「月23万483円」の手取りはいくらか
標準的な夫婦の年金額を額面で確認しましたが、ここからどれくらいの社会保険料と税金が天引きされるのでしょうか。 以下の条件の夫婦で、手取り額をシミュレーションしてみましょう。 ・東京都練馬区在住 ・年齢は夫婦ともに70歳 ・65歳から年金受給を開始していて、収入は年金のみ。 ・基礎控除と社会保険料控除、配偶者控除のみを適用(生命保険料控除や地震保険控除などはなし) シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●会社員の夫がもらう年金の手取りはいくらか まずは、夫婦のうち会社員だった夫がもらう年金の手取り額を見てみましょう。 ・額面 年195万円 ・所得税 年0円 ・住民税 年0円 ・国民健康保険料 年5万円 ・介護保険料 年8万1000円 ・手取り 年181万9000円(月15万2000円)194万9796円ー5万円(国民健康保険料)ー8万1000円(介護保険料)*各数値計算時の端数処理の関係で計算結果が一部一致していません 次に、専業主婦の妻が受給する年金の手取り額を見ていきます。 ●専業主婦の妻がもらう年金の手取りはいくらか 国民年金のみを受給する専業主婦の妻がもらう年金の手取り額は次のとおりです。 ・額面 年81万6000円 ・所得税 年0円 ・住民税 年0円 ・国民健康保険料 年2万円 ・介護保険料 年2万6000円 ・手取り 年77万1000円(月6万4000円)81万6000円ー2万円(国民健康保険料)ー2万6000円(介護保険料)*各数値計算時の端数処理の関係で計算結果が一部一致していません 夫の手取りは月15万2000円、妻の手取りは月6万4000円で、合計で月21万6000円です。 額面月23万482円から、約1万4000円の税金と社会保険料が天引きされています。 やはり、給与と同様に決して無視できない金額の税金と社会保険料が老後の年金からも差し引かれます。家計の収支を考える際には、額面ではなく手取りで考えることが重要です。