ロッテ・平沢大河「悔しいことが多いシーズン」今季は一軍出場なし プロ10年目の来季は「一軍の力になれるように頑張りたい」
「(チームから)言われているので、そこに強い打球を打てるようにやっています」。 7日からZOZOマリンスタジアムで行われている秋季練習に合流したロッテ・平沢大河は、打撃練習で左中間へライナー性の鋭い打球を放っている。 今季もインコースストレートをうまく肘をたたんでライト線に二塁打を放ったり、外角の球を左中間に放っているのが良かった。 「まず強い打球を打つのはずっとやっていましたけど、なかなか試合で出すことができなかったので、もう1回逆方向に強い打球を打てるようにやっています」。 左中間にライナー性の打球を飛んでいる時は打撃の調子が良いように見えるが、平沢本人はどう感じているのだろうかーー。 「左中間に打てれば幅もありますし、可能性が広がるのかなと思うので、そこに強い打球を打てるようにやっています」。 プロ9年目の今季、21年以来一軍出場なしに終わった。一軍に呼ばれることはなかったが、ファームでは「やることをやって準備してという感じですね」といつ呼ばれてもいいようにバットを振ってきた。 「悔しいことが多いシーズンでしたけど、収穫も少しあったので、来年に繋げてやっていければなと思います」。 収穫について平沢は「強く打とうと思うと引っ張ってしまったり、見切りが早くなってしまうことがありました」とし、「四球を取れるというか、選球眼が良いのは武器なんですけど、低めの変化球を振らないようにと思いすぎて、打てるボールを打てなくなったりというのがあった。そこまで低めの変化球を気にせずに行ければ良かったのかなと思っています」と分析した。 走塁面では「チームとしてもそうですし、1つ先に行ければだいぶ、チームにもプラスになると考えてやっていました」と、7月27日の楽天二軍戦で、0-2の5回二死一、三塁で寺地隆成の左中間を破るあたりで一塁から長駆ホームインすれば、9月18日の楽天二軍戦では3-0の5回一死一、二塁で上田希由翔のセンターへのフライで二塁から三塁にタッチアップするなど、“1つ先の塁を狙う走塁“をやり続けた。 守っても今年の春季キャンプの取材で「基本外野だと思います」と話していたが、ファームでは外野だけでなく、一塁で5試合、二塁で23試合、三塁で14試合、遊撃で5試合と内野のポジションでも出場した。来季も内野を守るか不透明ではあるが、内野と外野を両方できるように準備していくつもりだ。 この間、プロ入りしたと思った平沢だが来季で10年目を迎える。「キャリアハイを出せるように。一軍の力になれるように頑張りたいと思います」。昨季一軍でプレーした際、ZOZOマリンスタジアムでの平沢大河への声援は非常に大きく、マリーンズファンの平沢への期待の高さが伺えた。来季、ZOZOマリンスタジアムで1試合でも多くマリーンズファンを喜ばせ、そのバットでチームの勝利に貢献したい。とにかく少ないチャンスをモノにして、一軍でプレーする時間を掴み取りたい。 取材・文=岩下雄太
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